【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
↓ 1- 覧 板 20
43: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/15(土) 12:13:23.73 ID:+33UyS7K0
おまけに問題のこの男は、ことごとく彼女とズレていた。
転居その他の手続きを済ませる前に、一度電話してくれれば良かったのにだとか、
自分がスカウトしたのだから、面接の必要は無いだとか。
44: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/15(土) 12:15:22.60 ID:+33UyS7K0
===
――そう、心に固く決心していたというのにだ。
今のこの状況は一体何なのか?
45: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/15(土) 12:17:36.65 ID:+33UyS7K0
「プロデューサーは、このまま家に戻られるのですか?」
「ああ。紬の荷物も届いてるだろうし」
46: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/15(土) 12:19:59.88 ID:+33UyS7K0
何とはなしに、紬は被っていた麦わら帽子に手をやった。
二人で出発する前に、男が彼女に渡した物だ。
「今日も暑いからな」と被せられ、断る理由は特になかった。
47:名無しNIPPER[sage]
2017/07/15(土) 14:35:35.71 ID:oCC0Icfoo
ひねデレの紬すき
48: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:48:26.32 ID:JO0yp0iM0
汗で張り付く髪をかき上げ、吸い込むだけでウンザリしてしまうほどぬる〜い空気に嘆息する。
夏なのだ、暑いのだ。おまけにあのプロデューサーと一緒である。
49: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:50:53.09 ID:JO0yp0iM0
「プロデューサー!?」
心無し、呼びかける声が上擦っていたのは自分の気のせいだと思いたかった。
50: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:53:50.94 ID:JO0yp0iM0
まさか、置いて行かれたとでも言うのだろうか。
それに気づかれぬままはぐれてしまったとでも言うのだろうか。
張りつめていた糸がプツリと切れる。
51: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:55:36.17 ID:JO0yp0iM0
===
りんと涼し気な音色を聞いた。遠くで風鈴が鳴っている。
紬は枕代わりの両腕から顔を上げると、しょぼしょぼする瞼を擦ってひと欠伸。
52: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:59:25.54 ID:JO0yp0iM0
「うち、役に立っとるん?」
閑古鳥が鳴くような店の中、そう疑問をこぼすのも無理からぬこと。
53: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 19:00:49.37 ID:JO0yp0iM0
===
過去の記憶から目を覚まし、うだる暑さの中で目覚めた紬が取った選択。
それは公園のベンチに寝かされた自分を心配そうに覗き込む、男の頬をつねることだった。
92Res/68.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20