128:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 23:27:32.01 ID:aF6m6vO3O
「千歌ちゃん、ありがとう。千歌ちゃんと曜ちゃんが励ましてくれたからもうピンピンよ」
「それは、段差でつまづいている人が言う台詞じゃないかな〜」
「そ、それは、そういう事もあるの!」
129:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 23:34:20.22 ID:aF6m6vO3O
「私、高海千歌は! 桜内梨子ちゃんのことが! 大好きだー!!!!」
「ち、千歌ちゃん!?」
向こうでボールを蹴っていた少年たちが、全員何事かとこちらをふり返っていた。
130:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 23:56:57.33 ID:aF6m6vO3O
千歌ちゃんが芝生に転がった。
そのオーバーリアクションがまた面白くて笑ってしまった。
「やだ、千歌ちゃんっ、これ以上笑わせないでよ」
131:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:09:39.11 ID:6ARxF7nsO
私は、伝えた。
言葉は自然と溢れた。
伝えないといけなかったんだ。もっと早くに。
臆病風に吹かれていた。でも、今、漸く答えを出せた。
どうしようもない未来かもしれない。
132:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:18:57.46 ID:6ARxF7nsO
そして、それから3日後。
私は無事退院した。
次のイベントには全員一致で見学を申し付けられてしまった。
練習には参加してもいいけど、激しい動きは止められた。
一応、曜ちゃんが私のパートも覚えてくれていて、花丸ちゃんと善子ちゃんとルビィちゃんと一緒に、曜ちゃんの補習を受けていた。
133:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:27:23.50 ID:6ARxF7nsO
コンビニ裏の防波堤に5人で腰を据えて、みんなでパピコをちゅーちゅー吸った。
さざ波の音が心地よい。
「あ、そう言えば、曜さんが気にされていた一年生の子、お家の事情で昨日引っ越ししたって、知ってたずら?」
134:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:38:51.28 ID:6ARxF7nsO
「ねえ、曜ちゃんちょっと波打ち際まで来て来て」
「うん? いいけど」
私と曜ちゃんで奢ったアイスの袋にカラを入れて、ゴミ箱に放り込む。
135:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:53:39.15 ID:6ARxF7nsO
自分の傷の治し方さえ知らない人に、私の怪我まで背負わせたくない。
曜ちゃんは困ったような顔をする。
そんな顔も愛しくて、ずっと見ていたくなる。
もっと、困らせたくなる。
本当は、私のことで、もっと、悩ませたくなる。
136:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:55:10.66 ID:6ARxF7nsO
梨子「曜ちゃん、怒らないで聞いてね……」
137:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:55:52.40 ID:6ARxF7nsO
読んで下さって、ありがとうございました。
138:名無しNIPPER
2017/06/05(月) 02:28:27.41 ID:DTbNxGXR0
続きがほしいような気もするけど、蛇足感はあるかな
乙でした
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