134:名無しNIPPER[saga]
2017/06/05(月) 00:38:51.28 ID:6ARxF7nsO
「ねえ、曜ちゃんちょっと波打ち際まで来て来て」
「うん? いいけど」
私と曜ちゃんで奢ったアイスの袋にカラを入れて、ゴミ箱に放り込む。
サラサラの砂の上に落ちている一本の枝を手に取った。
「曜ちゃん、私の怪我のこと気にしてるでしょ」
ザクザクと足が砂に埋もれていく。
どこからか流れついた青いポリタンク。
割れて流されて丸みを帯びた色とりどりのガラス片。
そういった色々なものが砂に埋もれていて。
「……そうだね。気にしてるよ」
「しかも、自分のせいだと思ってる」
「だって、そうだもん」
「どうしてかは聞かないけど、もう、それ止めて」
「無理だよ」
「止めてくれないと、曜ちゃんのことポパイって呼びます」
「嫌だな、それ」
「でしょ?」
「分かった、止める」
「絶対よ。この怪我は誰のせいでもない。私のものよ。曜ちゃんのものじゃない。だから、曜ちゃんが勝手に私の怪我を背負わないで」
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