130:名無しNIPPER[saga]
2017/06/04(日) 23:56:57.33 ID:aF6m6vO3O
千歌ちゃんが芝生に転がった。
そのオーバーリアクションがまた面白くて笑ってしまった。
「やだ、千歌ちゃんっ、これ以上笑わせないでよ」
「だから、自業自得だもん……」
「千歌ちゃんみたいに、明るくてひたむきで面白くて、素直な子に好かれて私は世界一幸せな女の子だと思う」
「そうでしょ〜」
芝生に転がったまま、千歌ちゃんはピースしていた。
「こんなに幸せを貰って、何かお返ししないと罰が当たるね」
「うんうん」
「千歌ちゃんはね、お日様。私のお日様だよ。笑いかけてくれるだけで、温かい気持ちになるの。こんな私を……好きになってくれてありがとう」
「うん……」
「私、恥ずかしがり屋で人見知りだから、千歌ちゃんの隣にいるとね、一緒に成長しているみたいで、私、自分をどんどん出せた、自分らしくいられた。海に一緒に落ちて、3人で歌って踊って、どんどん一緒に輝けた。千歌ちゃんにはホントに感謝してる。私、待ってた、自分を変える何かを。本当は背中を押して、あなたはあなただよって言ってくれる人を待ってた。私の事を大好きだって言ってくれる人を、探してた。それは、ここにいた。目の前に。それは素晴らしいことで、大切なことで、感謝の気持ちしかなくて……」
「梨子ちゃん、いいよ、ちゃんと受け止めるから」
千歌ちゃんは起き上がった。背中から芝の葉がはらりと落ちた。
「だから、私、千歌ちゃんとね、ずっとずっと親友でいたいの……大好きで大切な私の千歌ちゃんに、これから何があっても離れることのない親友でありたいの」
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