26: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/08(月) 22:35:03.98 ID:vhkD1UQdO
《France 24より緊急放送です。A-320番道路にて、艦隊規模の深海棲艦の出現が確認されました。現在陸軍が迎撃を敢行すると同時に、警察と連携して避難誘導を各地で行っています。フランス東部の皆様は、誘導に従い速やかに避難してください》
《北ドイツ放送より北部住民に緊急放送をお送りします。複数地域に深海棲艦が出現したという通報が陸軍・海軍局に入りました。最低限の身の回りの物のみ持って迅速な行動を心がけて下さい》
《ZDFより特別報道を行います。
27: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/08(月) 22:41:04.57 ID:vhkD1UQdO
.
28:名無しNIPPER
2017/05/08(月) 22:44:40.64 ID:vhkD1UQdO
「撃て、撃て!!」
「早く広場の外に逃げろ!!巻き込まれるぞ、急げ!!」
「此方フランス広場、敵襲を受けている!至急増援を派遣してくれ!!」
29: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/08(月) 22:46:07.00 ID:vhkD1UQdO
「おい見ろ!陸軍の援軍だ!!」
「頼むぞ、あいつをやっつけてくれ!!」
広場を後にしてほんの数分。ベルリン大聖堂──“敬虔なる信徒”だった両親のおかげで、俺が唯一明確に認識しているベルリンの建造物──の前に差し掛かった辺りで、プーマ装甲戦闘車三両とすれ違う。
30: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/08(月) 22:51:08.00 ID:vhkD1UQdO
('A`)「………クソッ」
───やはり、見直したところで黒煙が上がっている箇所がフランス広場だけではないという事実は変わらなかった。
31: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/08(月) 22:55:35.24 ID:vhkD1UQdO
32: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/08(月) 22:57:46.58 ID:Z9goZ7tp0
( ゚д゚ )「それで、核爆弾の方は?」
〈::゚−゚〉「在独米軍が回収済みだ。ビューヒェルのB-61は全弾深海棲艦の襲撃前に移送を完了した」
ミルナの問いかけに、イッシ=ストーシュル陸軍少佐は即座に答えつつ皮肉な響きを声に含ませた。
33: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/08(月) 23:03:19.09 ID:Z9goZ7tp0
その男の容姿を一言で言い表すなら、“南部戦線帰りのシャーロック=ホームズ”だろうか。
オールバックでまとまった黒髪に、細く鋭い眼光。肌はたたき上げの軍人らしく日に焼け、幾つもの小さな傷が刻まれている。
6フィートと少しの長身は一見すると細く頼りないが、軍服の下に鋼のような鍛え抜かれた筋肉が眠っていることが覗えた。
34: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/08(月) 23:04:59.48 ID:Z9goZ7tp0
ルール攻防戦、ラベ川封鎖作戦、アムステルダム救援戦など、艦娘のヨーロッパ配備前にドイツ軍が携わった主要な深海棲艦との“陸戦”。
そのほとんどに参戦し、内陸浸透の危機を幾度となく跳ね返した「21世紀のマンシュタイン」、それがベル=ラインフェルトだ。
同時に、艦娘の配備後に泥沼の権力闘争を繰り広げる陸海両上層部を痛烈に批判して形だけの昇格で閑職に追いやられた「問題児」でもあるが。
35: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/08(月) 23:07:41.64 ID:Z9goZ7tp0
(`∠´)「さて、挨拶はこのぐらいにして、仕事の話に移ろう。
コンツィ中尉、君のポルトガルでの活躍は聞いているよ。ストーシュル少佐の戦車隊も心強い限りだ。二人とも宜しく頼む」
( ゚д゚ )「はっ、恐縮です」
36: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/08(月) 23:14:08.02 ID:Z9goZ7tp0
《Россия?1より深海棲艦の欧州襲撃に関する続報です。
連邦政府は先ほどクレムリンより、モスクワ周辺に首都防衛機甲師団を展開したと正式に発表。同時に、防共協定に基づきアメリカ、日本にも相互連携の確認を電話で行い、政府は欧州の“失陥”も視野に入れた防衛計画を練っている模様です》
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