30: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/08(月) 22:51:08.00 ID:vhkD1UQdO
('A`)「………クソッ」
───やはり、見直したところで黒煙が上がっている箇所がフランス広場だけではないという事実は変わらなかった。
西でも、北でも、南でも、まるで空の黒雲が地面から立ち上っているのではと錯覚するほどに。
太く黒い煙の柱が天へ昇っていく。
幾筋も、幾筋も、根本にオレンジ色の炎をちらつかせながら。
警察車両や救急車のサイレンが、或いは市民に避難を促す役所の放送が、風に乗って聞こえてくる。それらの幾つかが、爆発音の後に不自然に途切れた。
今、この街で何が起きているのか───グランド・スクールに入りたての子供でも解る簡単なクイズだ。
('A`)「黒煙が上がってないってのもそうだが、実際こっちはプーマが走ってきた方角でもある。少なくとも、陸軍がそれなりの規模で防衛線を展開しているはずだ」
ξ゚听)ξ「展開している“はず”、ね……」
そう、100%ではない。プーマが東からやってきた理由がたまたまである可能性も、俺たちが深海棲艦共によって罠に誘い込まれている可能性も十分にあり得る。
それでも、他に選択肢がないのも確かなことだ。
ξ--)ξ-3「ま、あんたの予想が当たることを神にでも祈りましょうか」
('A`)「あぁ、祈るのは勝手だがそいつに捧げるのはやめといた方が良いぞ」
ツンも、逃げ道が限定されていることは理解している。肩を竦めながら賛同してくれた彼女への感謝から、俺は一つだけ忠告しておくことにした。
('A`)「どんなに必死に祈っても、あいつらが応えてくれることなんて滅多にないさ。
お宅のところのジャンヌ=ダルクだって、最後には見捨てられただろ?」
ξ゚听)ξ「………あんた、友達少なかったでしょ」
('A`)「何で過去形なんだ?現在進行形で少ないぞ」
ξ;゚听)ξ「何で自慢気に胸張ってるのよ………」
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