172: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:09:52.67 ID:3m83T0D/0
「どこか……、隠れられるところを……」
なにか都合よく洞穴か何かがあれば……、
「ねー、あそこに穴あるよー」
173: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:12:53.75 ID:3m83T0D/0
「あなた髪の毛長ーい! おもしろーい!」
カワウソさんがわたしの髪の毛で遊んでいるのはほっておいて、この後の対処法を考えます。
セルリアンはこのあたりをうろついているようなので、迂闊に移動することはできません。一方、ここは安全ですが、いつまでもいるわけにはいきません。
174: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:14:21.09 ID:3m83T0D/0
「うみゃあああああああああああ!?」
「わぁぁぁああああああああああ!?」
「きゃあああああああああああ!?」
175: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:15:19.41 ID:3m83T0D/0
「でもどうすんの? いま飛びだしたら……」
「セルリアンにパクリといかれるでしょうね……」
まあここにいてもまもなくパクリといかれるでしょうけど。
176: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:17:17.59 ID:3m83T0D/0
「すごいねぇ! あんた、サンドスターを出せるなんて」
ジャガーさんが感心したように私を見ました。
「はあ?」
177: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:18:40.33 ID:3m83T0D/0
「こ、これは……」
「なにこれー! すっごい!」
ジャガーさんが教えてくれたのは、手漕ぎトロッコでした。車体中央にハンドルがついていて、上下に動かすことで前進するものです。
178: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:20:04.65 ID:3m83T0D/0
森の中に、あの青ダルマの姿が見えました。
「…………」
「おーい、どうしたの?」
179: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:21:47.36 ID:3m83T0D/0
急いでレールにトロッコを乗せると、我々は飛び乗りました。
「全速力で逃げましょう!!」
「はいよっ!」
180: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:24:12.68 ID:3m83T0D/0
「……悪い、もう、限界」
ジャガーさんがはぁはぁと荒い息を吐きながらハンドルを手放しました。
「私もー」
181: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:25:07.78 ID:3m83T0D/0
包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。
「んん〜! 甘い! うまい!」
「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」
182: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:26:24.03 ID:3m83T0D/0
「落ちるだけです」
「…………」
顔面蒼白のジャガーさんと対照的に、カワウソさんの顔はキラキラと輝いています。
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