172: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:09:52.67 ID:3m83T0D/0
「どこか……、隠れられるところを……」
なにか都合よく洞穴か何かがあれば……、
「ねー、あそこに穴あるよー」
なんてグットタイミング!
「あそこ! あそこに逃げましょう!」
「よしきた!」
ジャガーさんがその中へ滑り込みます。
そこは洞窟、というよりは、崖にできた岩の割れ目といった方がいい場所でした。ちょうど人ひとりが通れるぐらいの細さで、セルリアンは入ってこれません。上を向くと青い空が見えました。
やつらはしばらく入口の前にたむろしていましたが、やがてどこかへ消えてしまいました。
「ふぅ……、危なかった……」
「すごかったねー」
「今度こそやばいかと思ったよ……」
危機をやり過ごし、安堵する我々。しかしジャガーさんは少し深刻そうな顔でつぶやきました。
「ここのところセルリアンが多いな……。ちょっとここから離れた方がいいかもしれない」
「昔はこんなにいなかったんですか?」
「まあね。見かけても小さい奴がちらほら、って具合だったし。こうやって何の前触れもなく表れるなんて珍しいのさ」
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