175: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/21(火) 14:15:19.41 ID:3m83T0D/0
「でもどうすんの? いま飛びだしたら……」
「セルリアンにパクリといかれるでしょうね……」
まあここにいてもまもなくパクリといかれるでしょうけど。
ですが座して死を待つつもりは毛頭ありません。ポシェットの中身を探ります。出てきたのは金平糖の詰まった瓶。
「……セルリアンに我々と同じ味覚があることを信じましょう」
わたしは数粒を手の平に出すと、それらをできるだけ連中の目に入れるようにしての口に向かって投げました。間髪を入れず金平糖を瓶ごと放り投げます。
効果は思いのほか大きなものでした。よっぽど味が気に入ったのか、セルリアンたちは瓶に向かって一直線に殺到します。
「今のうちに!!」
わたしはお二人の手を取ってそっと逃げ出しました。
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