新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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105: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:00:31.19 ID:NJ9NkxEDO

武内P「今回発生した事態に対して、プロダクションから対応に関する指示がありましたので、皆さんに説明致します。すでに会見で発表された内容と重複する点もありますが、どうか訊いてください。まず新田さんに関してですが、事態が沈静化するまで活動はすべて休止となります。予定されていたライブやイベントはすべてキャンセルとなり、活動再開時期も不明です。これまで発売されたCDや写真集などは今まで通りで、予定されているアインフェリアの楽曲も発売時期は少し遅れますが、こちらも発売中止にはなりません。
続いて皆さんのスケジュールですが、多少の調整はありますが基本的に予定されていた通りに進めていくと考えてください。調整後のスケジュールは可能な限り早く皆さんにお伝えします。不明な点があれば、私か千川さんに質問してください。それとしばらくのあいだ、送迎はすべてプロダクションの人間が行うことになります。アポイントの無い記者との接触を避けるための措置でして、息苦しさはあるかもしれませんがどうかご了承ください。
最後に新田さんの女子寮への入居の件を説明します。現在の状況を鑑みるに彼女のプライバシーを保護するには、このような措置を取るのが最も良いと判断されました。実際に入居されるのは四日後になります。また、現在寮生活をされている方に新田さんについてなにかお願いすることもあるかもしれません。このような状況の只中で皆さんに負担をかけるようなことをお頼みするのは申し訳ないのですが……」

以下略 AAS



106: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:02:48.61 ID:NJ9NkxEDO

かな子「智絵里ちゃん……?」

智絵里「あっ……ごめんなさい……」

以下略 AAS



107: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:04:34.33 ID:NJ9NkxEDO

卯月「美波ちゃんの弟さん、どうなっちゃうでしょう?」


どうすればいいのかわからない気持ちのまま、島村卯月が不安げに言った。
以下略 AAS



108: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:08:47.89 ID:NJ9NkxEDO

こういうことは度々起こる。思考を一定の方向に進めていると、道を外れ溝に落ちるかのように思考は別の事柄に入り込む。でもそれが解決の糸口となったり思考を別の発展的な方向に導くかといえばそうことはなく、落ち込んでしまったことでそこから集中し直して態勢を立て直すと、前後方向に進んでいたときの限られた視界が運動にともなうブレが消えたことで風景を横方向、というか上下左右、眼球の丸みが光を受容できる範囲いっぱいまで視界が広がりそれまで見えていなかったことが見えるようになる。

アナスタシアは停止したままだった。アナスタシアの表情は垂れかかる銀髪に隠れて見えなかった。無言で固まっている姿は、まるで凍らせた水だった。唇も視線も固まったままで、ペットボトルに入れてあった水が凍らせたことによって体積が増えて飲み口から出てこれないように、アナスタシアは外界に内面を放っていなかった。どんな感情や考えが内面に渦巻いているのか外から伺い知ることできなかったし、それとも心の中は氷の張った湖面のようになっていて渦巻くことすら不可能なのかすら確認のしようがなかった。陽射しはどんどん強くなっていくなか、アナスタシアに向かって降り注ぐ光は当たるというより通り過ぎているといった感じで、このまま光を浴び続ければ、氷のように溶けてなくなってしまうように思えたが、アナスタシアは消去されていくのを受け入れているようにも見えた。

以下略 AAS



109: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:12:53.86 ID:NJ9NkxEDO

武内P「現在美城プロダクションでは、事態への対応に部署の内外を問わずにあたっている状況ですが、混乱を収める目処は立っていません。私や千川さんや部長のように個人的感情を伴って行動する者も、そうでない者も終わりの見えない作業に疲労しています。しかし、それは組織に属する者の義務であり、新田さんの力になることが私たちの責任であるのです。
今回のこの事態に対して、皆さんにはいかなる責任も義務もありません。皆さんはまだ未成年で、亜人が世界で初めて発見された十七年前といえば、皆さんはまだ生まれていなかった方がほとんどでしょう。なのに、このようなことに直面せざるをえなくなった。その不安や不条理に戸惑ったままでいるのは大変なことです。私たちもそうなのですから。
私は皆さんに、自分の心を見つめ直してくださいとしか言えません。私たちはあなたたち一人ひとりのあらゆる決断を全力で支持します。あなたたちがしたいと思っていることの中には、現状では困難なこともあるかもしれません。もしそのときは私や千川さんや部長、あるいは他の信頼できる方でも構いません、話してみてください。もしよければ困難なことは、私たちにまるごと託してくれてもかまいません。私はこの混乱の中にあなたたちまでが孤立し、飲み込まれたままなのはつらいのです」

以下略 AAS



110: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:14:21.17 ID:NJ9NkxEDO

智絵里「わ、わたしも……!」


緒方智絵里がおずおずと、しかし他の誰よりもはやく杏に続いた。それがきっかけとなって次々に同意が波のように広がった。李衣菜は躊躇っていた。声や手があがる部屋のなかで、半分開いた手が宙吊りになったみたいに身体の前にあった。
以下略 AAS



111: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:17:47.24 ID:NJ9NkxEDO

アナスタシアがプロデューサーと話したのは一同が解散した後のことで、彼のデスクがある個室でプロデューサーが面談の時間を設けようとする前にアナスタシアの方から部屋にやってきた


アナスタシア「プロデューサー、捕まった亜人は……ミナミはもう弟と会えないのですか?」
以下略 AAS



112: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:21:18.27 ID:NJ9NkxEDO

ーー榎総合病院


慧理子はいらいらしていた。
以下略 AAS



113: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:22:35.50 ID:NJ9NkxEDO

下村「それは、あなたが永井圭の妹だからです。慧理子さん」


誰に向けられたわけでもない慧理子のつぶやきを下村は聞き取っていた。聴取の理由をはっきりと突きつけられた慧理子はばつが悪そうに押し黙った。美波は唇を結ぶ慧理子にすこし顔を寄せて語りかけた。
以下略 AAS



114: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:23:57.49 ID:NJ9NkxEDO

会見が終わり、下村とともに車で病院へ向かっているあいだ、美波のスマートフォンに義母からの着信がはいった。美波は画面の表示を見ると、すぐに通話ボタンをタッチしスマートフォンを耳にあてた。


律『会見見たわよ。なかなか様になってたわね』
以下略 AAS



115: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:25:27.77 ID:NJ9NkxEDO

律『そもそも私が政府が信用ならないと考える理由も、証拠というほど確固したものではないから。あなたは亜人管理委員会の言いなりなったわけじゃなくて、自分で考えて行動したんでしょう?』


美波はすこし迷ってから「うん」、と答えた。
以下略 AAS



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