111: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:17:47.24 ID:NJ9NkxEDO
アナスタシアがプロデューサーと話したのは一同が解散した後のことで、彼のデスクがある個室でプロデューサーが面談の時間を設けようとする前にアナスタシアの方から部屋にやってきた
アナスタシア「プロデューサー、捕まった亜人は……ミナミはもう弟と会えないのですか?」
アナスタシアはドアを閉じてすぐ、ドアの側に立ったまま、単刀直入に訊いた。
武内P「……現行の法律では、たとえ親族でも政府が管理する亜人に面会することはできません」
プロデューサーは躊躇いながらも事実を伝えた。アナスタシアは頭を下げ両手を握りしめた。固まった拳が身体の左右に浮いたままアナスタシアは耐えるようにして少しのあいだその場に立ちっぱなしでいたが、プロデューサーが声をかける前にアナスタシアは部屋から出て行った。その動作は勢いがあって決然としていた。プロデューサーはしばらくのあいだ、アナスタシアの質問と動作について考えていた。ドアを開け部屋から出て行くアナスタシアを思い出すと、その動きの記憶には、不安定さの印象が加えられていることに気づいた。ドアを通り抜けるときの運動の軌跡に、黒いざらついた輪郭が不気味な分身のように重なっている。プロデューサーは得体の知れない思いをしながら、もしかしたら自分は、美波以上にアナスタシアを心配しているのかもしれないと思い始めていた。
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