229:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:28:51.24 ID:znhwGlXXo
はてさてドラマツルギーはぼくの要望に「いいだろう。こちらからも尋ねたいことがあるのでな」と
応じた。ふむ。応じるか。少なくとも未だ対話の余地はあるらしい。
230:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:29:29.60 ID:znhwGlXXo
「いや、いい。質問に、というか、確認に答えよう。そうだ、私に勝てたらハートアンダーブレードの
右脚を返そう。私が勝てば、お前がハートアンダーブレードの居場所を教えてくれると誓うのであればな」
231:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:30:21.87 ID:znhwGlXXo
「さて、今度は私の話を聞いてもらおうか」
ドラマツルギーは、言う。さて、ぼくに対しての話、というのはなんだろう? キスショットに
232:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:33:01.99 ID:znhwGlXXo
ドラマツルギーは、ぼくを揺さぶって何を仕掛けようといている? いや、違う。仕掛ける
必要はないはずなのだ。ドラマツルギーは圧倒的に格上なのだから。
233:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:35:11.75 ID:znhwGlXXo
「お前はわかっていない……ハートアンダーブレードの眷属であること、それ以上に、お前には価値がある」
「はあ」
234:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:36:21.98 ID:znhwGlXXo
「私には今五十三人の同胞がいる。そして、組織のナンバーワンがこの私だ。しかし、もし、
お前が入れば、いずれはお前が組織のナンバーワンとなるだろう。今はまだ成り立てだが、
235:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:37:39.26 ID:znhwGlXXo
「それで、ぼくがこの勧誘に応じれば、キスショットの右脚は返してもらえると、
そういう話ですか? これは」
236:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:38:56.66 ID:znhwGlXXo
「ぼくはキスショットを戻して人間に戻る。吸血鬼の仲間になんてなるか」
「…………そうか」
237:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:40:29.64 ID:znhwGlXXo
「惜しいな」とドラマツルギーはつぶやいて肩、首、そして腕を回す。準備運動――――
つまりは、本気ということだ。
238:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:40:58.69 ID:znhwGlXXo
――などと、考えた自分が甘かった。
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