239:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:51:02.27 ID:my8qAWPQo
典型的なリア充の麻衣を守ってあげるのは普通なら僕なんかに割り振られる役目ではな
かった。でも、優と池山君や遠山さんと広橋君の複雑な愛憎関係に巻き込まれている麻衣
は多分、今ではこんな情けない僕しか頼る相手がいなかったのだ。
240:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:51:55.62 ID:my8qAWPQo
麻衣は僕の腕の中から抜け出して、身体を真っ直ぐにして僕の方を見た。
「お兄ちゃんの相手が二見さん以外の人なら誰でもいい。でも裸で縛られてる姿を誰にで
も見せるような二見さんがお兄ちゃんの彼女なのは許せない」
241:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:52:24.99 ID:my8qAWPQo
その夜、麻衣にキスされた興奮と、もう引き返せないところまで踏み込んでしまったと
いうストレスとが僕の中でごちゃごちゃに交じり合っていて、僕にはその感情を制御する
ことができず結局捨てアドの作成すら手がつかない有様だった。
242:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:52:56.58 ID:my8qAWPQo
そのせいか、あるいは麻衣にキスされて興奮していたせいか、翌日目を覚ました時僕は
自分の身体に異常を感じた。体が妙に重くそして気だるかった。喉にも痛みを感じる。そ
れでも僕は時間を確認すると慌てて身支度をして登校しようとした。既に遅刻ぎりぎりの
時間になっている。
243:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:53:25.40 ID:my8qAWPQo
これらの疑義に対して優はセルフタイマーで撮影したとか、後手縛りも縛られているよ
うに見えるだけだとか言い訳してスレの住民を宥めていた。
まさか、池山君なのだろうか。僕は麻衣から池山君の数少ない趣味の一つが写真撮影だ
244:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:53:55.76 ID:my8qAWPQo
僕は戸惑いながらもとりあえず母さんのからかい気味の誤解を解いた。それにしても麻
衣が僕の家を訪ねて来るとは予想外にも程がある。以前からいきなり教室に訪ねて来たり
したことはあったけど、まさか休日に自宅に尋ねてくるとは考えたことすらなかった。
245:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:54:24.53 ID:my8qAWPQo
僕の熱を測り終えた麻衣は、僕の額に当てた手をそのままにしていた。そして不意に小
さな身体を僕の方に屈めた。今度は彼女の唇は前より少しだけ長い間、僕の口の上に留ま
っていた。
246:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:55:06.69 ID:my8qAWPQo
「そんなこと聞いてないじゃない」
突然麻衣が初めて感情を露わにして言った。「二見さんとかお兄ちゃんのことなんか今
は聞いていないでしょ」
247:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:55:55.31 ID:my8qAWPQo
「ありがとうって、何か変なの」
彼女は笑った。そして再び僕たちはどちらからともなくく唇を交わした。そのときふと
目をドアの方に向けると、母さんが紅茶とお茶菓子を持って部屋の外に立っていた。
248:名無しNIPPER[saga]
2016/05/06(金) 22:57:12.78 ID:my8qAWPQo
僕たちは僕と麻衣の馴れ初めから恋人同士になった今に至るまでの心境を語り合ったの
だった。僕が話せることはあまりなかった。パソ部の部室を訪れた麻衣に惹かれて好きに
なったこと、そのためにはたとえ彼女が僕のことなんかに振り向いてくれなくても協力し
ようと思ったこと。自分ではもっといろいろ複雑な想いを抱えて悩んできたつもりだった
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