342: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/24(木) 01:31:15.22 ID:DnK4wTToo
前後から組みつかれたマルドゥークは短く唸ったかと思えば、即座に片腕を胴体側に引き、
それを軸とする事で、ぐるりとその場で一回転して見せた。
急加速にたまらず引き剥がされるも、私とシエルはそれぞれ反対の地点に危なげなく着地する。
343: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/26(土) 01:19:23.90 ID:w5N2qoJOo
言い終わらない内に、マルドゥークが前腕を展開し、掌に接した地面を溶かす。
沸き立つマグマは片腕でかき上げられ、火球となって私の方へ打ち出された。
腰を捻り、踵を敵に向ける形で一歩踏み出した私は、背に掛けた盾でこれを受け止める。
344: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/26(土) 01:21:40.58 ID:w5N2qoJOo
慣性のまま落ちてくるそれを迎え撃とうと、私達は三方で神機を構える。
しかしながら、ヤツもただで降りるつもりはなかった。
私との接触の直前、敵は空中で爆発を起こし、目の眩んだ私を通り越しつつも弧を描く。
背後を取ったマルドゥークは着地した後、一足飛びで私の元へ戻ってきていた。
345: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/26(土) 01:24:39.32 ID:w5N2qoJOo
「やってくれた、なぁっ!!」
ブースト機能を点火させた槌にかち上げられ、腕を浮かせたマルドゥークが怯む。
その隙に神機を変形させ、ナナは銃口を上に向けた。
346: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/26(土) 01:27:10.85 ID:w5N2qoJOo
両腕に裂傷を作ったマルドゥークが、私達から数歩分の距離を取る。
その足取りは先ほどまでに比べ、明らかに鈍くなっていた。
熱の操作にしても、少なくとも自由には行えないはずだ。
347: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/26(土) 01:31:30.30 ID:w5N2qoJOo
ここまで
二重引用符の表記ミスはもうスルーしといてください…
348: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/30(水) 00:21:30.07 ID:1CHoKoAWo
赤黒い渦が昇る。
『くっ……!?』
349: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/30(水) 00:24:09.46 ID:1CHoKoAWo
「なに、アレ……」
「野郎、自爆するつもりか……!」
350: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/30(水) 00:25:58.75 ID:1CHoKoAWo
私達の距離も、随分離されてしまっていた。
神機兵団からの返事はまだないけど、マルドゥークがここにアラガミを呼び寄せている限り、拠点のジュリウスは無事だろう。
万が一の事態に備え、スタッフの護衛も兼ねた"神機兵"が配備されているはずだ。
351: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/30(水) 00:28:26.95 ID:1CHoKoAWo
「邪魔……しないで!」
それもガルムであると確認するまでもなく、叩きつけられた巨腕に飛び乗った私は、
怒りのまま、変形させた神機でアラガミの頭部を撃ち抜く。
352: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/30(水) 00:29:56.54 ID:1CHoKoAWo
「隊長!」
「ギルは!?……はぁ、よかったぁー……」
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