350: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/30(水) 00:25:58.75 ID:1CHoKoAWo
私達の距離も、随分離されてしまっていた。
神機兵団からの返事はまだないけど、マルドゥークがここにアラガミを呼び寄せている限り、拠点のジュリウスは無事だろう。
万が一の事態に備え、スタッフの護衛も兼ねた"神機兵"が配備されているはずだ。
「とりあえず、"ブラッド"だけでも合流しよう……シエル、位置分かる?」
『はい。"直覚"で皆さんの誘導を――!?』
『――ギル!後ろっ!』
『な――ぐうっ!?――』
通信が途切れ、代わりに鈍い音を後方で聴き取る。
振り返って煙を払い、凝らした私の目は、仰向けに倒れ込むギルの姿を捉えた。
さらに奥を見やれば、息も荒く、ガルムが彼に迫っている。
「ギルっ!!」
これがマルドゥークの狙いか。
叫び、駆け出した私にも影が下りた。
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