【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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331: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/11(金) 01:16:50.73 ID:0GQMf/Jmo

私がフライアに所属した当初、その素性を知っていたのは、彼やラケル博士と、一部の人間のみ。
わざわざ言いふらしでもしなければ、秘匿するまでもない私の出自を、
ジュリウスは理由も聞かず、守り通してくれていた。
今でこそ、あまり思い出さなくなった程度には意識していない事柄だけど、
以下略 AAS



332: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/11(金) 01:18:02.94 ID:0GQMf/Jmo

「大事にしよう、守ろうと突っ張ってきて、求めた憧憬から最も遠ざかっていたのは、俺自身だったのかもしれないな……」
「……だが、もう後戻りも出来ない」

目を閉じ、息を吐いた彼は、再び私に向き直る。
以下略 AAS



333: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/11(金) 01:26:56.05 ID:0GQMf/Jmo

「……強いな、お前は……いや、強くなったと言うべきか」
「どちらにせよ、俺の目に狂いはなかったようだな」

ジュリウスの表情が、ふっと安らぐ。
以下略 AAS



334: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/11(金) 01:28:17.55 ID:0GQMf/Jmo
ここまで



335: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/16(水) 23:09:00.20 ID:KsfUajwQo

ジュリウスが抱えてきた葛藤と、私が心に縛りつけてきた妄信。
自然と解決しているかもしれなかった二つを引き裂き、歪ませた直接的な原因は、あのアラガミに集約されていた。


以下略 AAS



336: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/16(水) 23:22:06.61 ID:KsfUajwQo

私にとって、アラガミは災害のようなものだった。
局所的に食い止める事は出来ても、根絶はまず不可能な、防いでやり過ごすしかない自然現象。
有り体に言えば、"そういうもの"、という印象だった。

以下略 AAS



337: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/16(水) 23:23:32.72 ID:KsfUajwQo
とりあえずこれだけ
やっぱり戦闘になると筆が止まる……3月中に終わらない……


338: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/24(木) 01:23:13.38 ID:DnK4wTToo

要害の最深部。
アラガミと、それを喰らう者の両者が相まみえる緊張の中、崖上のマルドゥークが天を仰ぎ、咆哮を上げた。
その肉体から立ち昇る赤黒い渦に呼応し、どこに隠れていたのか、アラガミ側の戦力が周囲に展開される。

以下略 AAS



339: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/24(木) 01:25:28.09 ID:DnK4wTToo

嘗て同じ相手に脚が竦み、声も出なくなった頃から、どれほど経っただろうか。
私はこうして生き残り、短い間に多くの経験を得てきた。
少し癪だけど、その猶予を私に与えたのは紛れもなく父の言葉で、きっかけとなったのはマルドゥークとの邂逅だ。

以下略 AAS



340: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/24(木) 01:27:35.55 ID:DnK4wTToo

……ギルも、似た気持ちだったんだろうか。
というより、実際にその感情を体験してきた身ではあるんだけど。
それに、仇討ちを果たして全てが清算されるわけでもないのは、彼を見ればわかる。

以下略 AAS



341: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/24(木) 01:29:21.50 ID:DnK4wTToo

咄嗟に盾で爪先を受け流すと、マルドゥークは3発目の動作に移った。
後ろ脚で立ち上がり、巨体ごと両腕を振り下ろす。
ただ、その標的は私じゃなかった。

以下略 AAS



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