333: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/03/11(金) 01:26:56.05 ID:0GQMf/Jmo
「……強いな、お前は……いや、強くなったと言うべきか」
「どちらにせよ、俺の目に狂いはなかったようだな」
ジュリウスの表情が、ふっと安らぐ。
「ならば、俺が継ぐべきロミオの遺志は……やはり、今の道を突き詰めることだ」
「だが、その上で……お前達の元に、必ず生きて帰ってみせる」
「……絶望に浸るのは、それからでも遅くないだろう」
再び左拳を握った彼の顔から、苦しみは取り払われていた。
「……まずは、目先の共同戦線だな。ここまで言わせたからには頼むぞ、隊長」
「大丈夫……私もシエル達も、守られる気はないから」
「……言うようにもなったな」
「そうなるように任せてくれたのは、そっちでしょ――」
……明日、一つの因縁に決着がつく。
朧月の下で交わされた、このやりとりが実を結ぶかどうかは、この一戦にかかっている。
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20