241: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/29(金) 02:26:35.77 ID:mI3mcWABo
「……でも、これは今回だけの問題じゃなくて――」
「うるさいっ!!」
242: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/29(金) 02:28:11.40 ID:mI3mcWABo
「……これだけ私に言わせといて、まだわからないの?」
おもむろに、エリナが私の方へ手を伸ばす。
243: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/29(金) 02:30:43.58 ID:mI3mcWABo
「泣いてるシエルさんを……落ち込んでるナナさんやギルバートさんを見ても、まだ"ブラッド"にふさわしくないって言えるの!?」
「自重で潰れちゃう前に、少しはあなたを想ってくれてる人の事も考えてよ!」
「……私を、想って……?」
244: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/29(金) 02:32:23.10 ID:mI3mcWABo
14歳に説教される17歳終了まで
隊長ははっきり言われないとわからないタイプ
245: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/02(火) 00:47:10.36 ID:3UBu+Mb9o
◇
私は、ただの学生だった。
成果を上げて、関知しているかもわからない父の機嫌を窺い続ける。
246: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/02(火) 00:48:39.93 ID:3UBu+Mb9o
「――絶対に、離れてあげないからね」
私の胸でひとしきり泣いた後、落ち着いたエリナは、改めて私の隣に腰を下ろしていた。
その間にかける言葉も見つからず、ただ黙するだけだった私に、彼女は構わず呼びかけてくる。
247: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/02(火) 00:56:29.54 ID:3UBu+Mb9o
「……さてと!」
視線を一瞬床に移した後、エリナが勢いよく立ち上がった。
248: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/02(火) 00:58:36.64 ID:3UBu+Mb9o
とりあえずこれだけ
マルドゥークにはもう少しだけ待っててほしい
249: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/09(火) 00:08:12.12 ID:KGKozhNHo
◇
エリナと別れた私は、改めて先ほどの出来事を反芻する。
私とのつながりを意識していたのは、エリナだけじゃなかった。
250: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/09(火) 00:11:16.25 ID:KGKozhNHo
違う。
私はただ純粋に彼らを助けたくて、信じたかっただけだった。
外に出て知り合った彼らは誰もが魅力的で、そんな人達が信頼関係を結んでいくのが嬉しくて。
人と関わることに慣れていなかった私自身も、徐々に変わっていった。
251: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/09(火) 00:13:05.80 ID:KGKozhNHo
結局、一歩踏み出すのが怖いのだ。
ほんの少し前には、自然と出来ていた事なのに。
一たび自分が自分として彼らに近づくことを意識すると、足が動かなくなる。
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