241: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/01/29(金) 02:26:35.77 ID:mI3mcWABo
「……でも、これは今回だけの問題じゃなくて――」
「うるさいっ!!」
彼女に気圧された、弱々しい反論は通じない。
もはや隠そうともせず、エリナは憤る。
「一回でも、何回でも、反省すればいいじゃない……これからが問題なら、直していけばいいじゃない!」
「だって先輩、生きてるんだよ!?犠牲になった人の分だけ、背負わなきゃいけないんだよ!?」
「そんな事で遠ざけられてちゃ、こっちが困るのよ!」
「……っ」
あの時、もしもジュリウスに加勢していれば、今度はシェルターの中にいた人々が無事では済まなかった。
オペレーターの連絡を受けてから急行したところで、アラガミの殺戮を阻止できなかったのも、心のどこかではわかっていた。
だけど、その事実に甘えたくなくて、私は無理やりにでも自分の責任として、背負い込もうとしていた。
結局それでは、彼らの理不尽な死を背負った事にはならない。
死に正当性を与えて、それを阻めなかった自分を貶めることに、酔っていただけ。
「……背負うだけなら、"ブラッド"にいなくたって出来るよ」
……そして私は、それを認められなかった。
534Res/441.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20