246: ◆6QfWz14LJM[saga]
2016/02/02(火) 00:48:39.93 ID:3UBu+Mb9o
「――絶対に、離れてあげないからね」
私の胸でひとしきり泣いた後、落ち着いたエリナは、改めて私の隣に腰を下ろしていた。
その間にかける言葉も見つからず、ただ黙するだけだった私に、彼女は構わず呼びかけてくる。
「どこまでもついていくって、決めたばかりなんだから……ちょっとだけ、弱音吐いちゃったけど」
「だから、このまま変な先輩を見続けるのは嫌なの」
「……ついていくって言う割には、結構わがままだね」
自分の事を棚に上げて、声を絞り出す。
そうまでして軽口を叩いた理由は、私にもわからない。
ただ、先ほど動揺していた分、どんな形であれ、エリナの訴えに応えたかったのかもしれなかった。
「だってそれが、かわいい後輩の特権でしょ?」
私からの反応が嬉しかったのか、彼女も瞼を腫らした顔で笑いかけてくる。
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