過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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449: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/23(木) 22:26:46.68 ID:NTZcU/Lso
>>447

【──── 地位や名誉に興味の無い人物で良かった、とリーイェンは内心思っていた】
【その気になれば何処までも上に行けるだろう、彼が動かしているのはそれだけの部隊で】
【だからこそ時に、その根底が揺らぐのではないかなんて、気にしたりもしたが】
以下略



450: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/23(木) 22:36:16.71 ID:NTZcU/Lso
>>448

【──── あっ、と声を掛けたのと重なる、響く怒声が空気を揺らした】
【きっと知らなかったのだろう、イスラフィールはユーイの事を詳しくは知らないけども】
【けれども、此処までの話の中で、彼女が通常ではない生活をしてきた事が分かったから】
以下略



451: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/23(木) 22:52:09.07 ID:2OA2sAQt0
>>449

【なぜに彼は"正義"を標榜するのか。 ─── 彼の部下にさえそれが語られる事はなかった。その過去について、彼は多くを語らず】
【「 ─── 前、ミレーユ君が"後藤さんが妙なアクセスしてる"とか言ってたの、君の仕業か。 ……… ま、いいんだけど、さ。」そしてまた、今は語る必要もないのだろう。】
【少なくとも虚神と相対する間、彼の信義が揺らぐ事はないと、後藤は自負してやまなかった。その程度には彼もまた狂っていたから】
以下略



452:名無しのパー速民[sage saga]
2018/08/23(木) 22:57:07.53 ID:jODBTHOP0
>>450

【――怒声にびくりと身体を震わせた幼子は、けれど、その非道い言葉の意味までは手繰れなかったのだろう、ゆえに、ただ、そこに立ち尽くしてしまう】
【それでも向けられた声の鋭さと場の雰囲気に、自分が責められていると言うのは分かったらしかった。しかしてそれに対応する言葉を思い出せやしないなら】
【あどけない顔を歪めて威嚇するように歯を剥く――そうすればやはりと言うべきだろうか。そこには人間と言い張るには少し鋭すぎる牙が覗いて】
以下略



453: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/23(木) 23:05:16.42 ID:NTZcU/Lso
>>451

【而して其れは邪道な話でしかない、あくまでも本筋から離れた幕間の物語でしかなく】
【それ故にリーイェンはその内容を仮定だと言い切る、それは同時に命題に成り得ない】
【不必要な前提であった、それを認めるならば前件肯定も裸足で逃げ出してしまう】
以下略



454: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/23(木) 23:15:11.88 ID:NTZcU/Lso
>>452

【大丈夫、大丈夫、とイスラフィールは何度も小声でユーイに声を掛ける、規則正しいリズムで】
【微かに震えていた、その揺れをユーイだけが辿れるだろう、その勇気はきっと不確か】
【それでも振り絞った言葉ははっきりと紡がれる、怜悧な双眸が男へと向いて】
以下略



455: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/23(木) 23:35:25.74 ID:2OA2sAQt0
>>453


「成る程。 ……… 目的を持たない神、か。白神鈴音とよく似ているじゃないか。 」「自然現象や物理法則の類だな。」
「然るに誰にでも援用されうる、か。 ──── であれば案外、彼女もまた、ごく個人的な目的の為に動いているのかもしれないね。」
以下略



456:名無しのパー速民[sage saga]
2018/08/23(木) 23:36:42.28 ID:jODBTHOP0
>>454

【少し窮屈な帽子に裾の長くて邪魔なワンピース。それがいつか幼子が"リンネ"に与えられた服であった、他のはまた今度買おうね、と言って】
【嫌いだった。身体がじりじりって締め付けられるみたいで。だから帽子だなんてすぐ取りたかった、――けれどそういうときにあの少女は決まって、その手を抑えて】
【お家や、或いは信じている人にしか見せちゃいけない、と、言うのだった。そうしていつも少しだけ悲しそうに笑って、「お帽子が要らないように、するからね」】
以下略



457: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/23(木) 23:48:27.77 ID:NTZcU/Lso
>>455

【やはり、と内心リーイェンは思う、ゴトウの思考法は常人より数段上の位置に在る】
【或る意味で度量が深いと表現すべきであった、柔軟な思考に支えられた其れは】
【どんな低い確率であっても、あり得るならばあり得ると捉えている様にも思えた】
以下略



458: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/23(木) 23:56:01.01 ID:NTZcU/Lso
>>456

【──── 彼女は言葉を探した、けれども上手く言えなくて】
【痛いという言葉の響きを、ただ盲目的に信じるみたいに、思わずぱっと手を果たして】
【しゅん、と目尻を垂らして──── 言葉を少しだけ言いよどんだ】
以下略



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