映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
↓ 1- 覧 板 20
86:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:11:12.43 ID:lGZh6aoj0
くだらないことだけども、その瞬間、
俺ははじめて真っ当に生きてると思えたんだ。
なぜだかその喜びを誰かと分かち合いたくて
87:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:12:43.65 ID:lGZh6aoj0
「……もしもし?」
向こう側からは、やけに眠そうな声が聞こえてきた。
「寝てたのか?」
88:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:13:18.78 ID:lGZh6aoj0
「悪かったよ、急に電話して」
「私も先輩じゃなかったら出てませんよ」
89:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:17:54.39 ID:lGZh6aoj0
「……でも、うれしかったです」
「え?」
90:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:18:54.52 ID:lGZh6aoj0
「さっきまで、脚本を書いてたんだ」
「え?」彼女は少しだけ驚いていた
91:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:19:30.13 ID:lGZh6aoj0
「そんなことを考えていたんですか?」
「ああ、不思議だよな。もうずっと会話もしてなかったのに」
92:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:21:24.46 ID:lGZh6aoj0
「私、先輩の脚本よんでみたいです」
口火を切ったのは彼女からだった
「脚本を?」俺は改めて尋ねた。
93:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:32:34.69 ID:lGZh6aoj0
「行きつけの喫茶店がありまして。そこなら人も来ないでしょう」
あまりにも彼女の態度が平然としているので
ちょっと待て、と俺は口をはさんだ。
94:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:34:13.59 ID:lGZh6aoj0
「なるほど、気が変わったのか」
「そうです」
95:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:36:58.42 ID:lGZh6aoj0
「事務所に怒られないのか?」
「さあ、ばれたらすごく怒られるでしょうね」
96:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:39:18.07 ID:lGZh6aoj0
「今日はもう寝ようか」
「そうですね」
112Res/50.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20