映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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28:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:52:29.18 ID:e+s7r/2n0
「そんな大した理由はないですよ」
それとなく彼女は窓の外に視線を移した。
「何となく、背伸びしてみたかったんです」
29:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:57:40.04 ID:e+s7r/2n0
「変わる必要なんてあったのか」俺は彼女に尋ねた。
「どうしてでしょうね。あの時は焦りがあったのかもしれません」
30:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:58:21.08 ID:e+s7r/2n0
「映画を引き受けたのも、その理由のひとつだったんです」
「後悔はしてないのか」そう言うと彼女は首を縦に振った
31:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:59:04.79 ID:e+s7r/2n0
映画が完成したのは、それから一か月ほど経ってからのことだった。
32:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:59:48.49 ID:e+s7r/2n0
いったん、ここまでです。
33:名無しNIPPER[sage]
2024/08/15(木) 17:05:36.06 ID:g9ek8BVPo
おつ
きたい
34:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 21:42:02.96 ID:e+s7r/2n0
>>33
ありがとうございます、最後までがんばります
35:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 21:43:23.34 ID:e+s7r/2n0
試写会に呼び出された時、なぜだか気分は変に落ち着いていたな。
ある意味、腹を括ったという方が正しかったのかもしれない。
研究会の連中も全員そろって、暗がりの空き教室に集まっていたんだ。
36:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 21:44:36.33 ID:e+s7r/2n0
映画は大体30分ほどの作品だった。
上京したばかりのヒツジという女の子を巡る
その物語は映像としてスクリーンに映し出されていった。
37:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 21:45:36.24 ID:e+s7r/2n0
映画のエンドロールが流れる頃には
気がつけば俺は心を打たれていた。
ただの素人の集まりが作った作品であることは確かだった。
38:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 21:46:58.30 ID:e+s7r/2n0
「映画、悪くなかったろ」と監督は言った。
俺は何も言わずに一度だけ頷いた。
「あんな風にまとめたんだな」
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