映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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35:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 21:43:23.34 ID:e+s7r/2n0
試写会に呼び出された時、なぜだか気分は変に落ち着いていたな。
ある意味、腹を括ったという方が正しかったのかもしれない。
研究会の連中も全員そろって、暗がりの空き教室に集まっていたんだ。
スクリーンの準備が整うまでの間、あてどなく視線を泳がせていると、
たまたま椅子に座るヒツジと目が合った。
彼女は俺に気づくと、何やら胸に手を置いて小さく深呼吸をしてみせた。
どうやら緊張しているということだけは伝わってきた。
何かを言ってやりたかったけど、その時はちょっと野暮だと思ってしまった。
俺は椅子に腰かけて静かに上映を待っていた。
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