映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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14:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:19:36.99 ID:e+s7r/2n0
撮影は脚本を用意してから少し経ってからスタートし始めた。
カメラもキャストも準備が整えばわりとスムーズに進むらしい。
舞台をわざわざ大学にしたのも移動が面倒臭かったからだ。
15:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:21:31.27 ID:e+s7r/2n0
「何か用?」と俺は言った。
「はい。映画の内容のことで質問があって」
16:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:22:38.57 ID:e+s7r/2n0
ヒツジは俺の隣に座ると、両手に握りしめた台本をじっと見つめていた。
「これって私をモデルにされているんですか」
17:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:24:06.88 ID:e+s7r/2n0
「悪かったとは思ってるよ」
「え?」彼女は首を傾げていた。
18:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:25:39.53 ID:e+s7r/2n0
「どうして映画の誘いを受けたんだ?」
そう尋ねた矢先に、そろそろ撮影を再開すると
誰かの声が聞こえてきた。
19:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:27:13.32 ID:e+s7r/2n0
「だから素直に嬉しかったんです。はじめはもちろん驚きましたけどね」
ヒツジはこの春に大学に進学をしたが
人見知りな性格のためかあまり環境に馴染めずにいたらしい。
20:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:35:30.86 ID:e+s7r/2n0
「それなら私も頑張れそうです」
彼女はそう言ってベンチから立ち上がった。
「そろそろ戻ります。お話し聞かせてくれてありがとうございました」
21:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:36:12.29 ID:e+s7r/2n0
それから、意外にも撮影はトラブルなく順調に進んでいった。
ヒツジは初めこそ演技に慣れてはいなかったが
少しずつセリフを飛ばすことも減っていった。
22:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:39:00.88 ID:e+s7r/2n0
その日は、空き教室に俺と彼女だけが残っていた
ちょうど撮影も終わりを迎えようとしていた頃のことだ。
23:名無しNIPPER[saga]
2024/08/15(木) 16:39:49.19 ID:e+s7r/2n0
「ここの人達を通じて友達がたくさんできましたよ」
「変な連中ばっかりだろ」
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