213: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/07(金) 23:10:33.31 ID:PaOSTwH/0
爪;'ー`)「そういえば、南アフリカは大統領も健在だったな………」
(ゝ○_○)「その点も非常に大きかったですね。先に述べた内情不安から国民の支持向上と反政府分子への牽制を兼ねて、大統領は地方遊説の真っ最中でした。
その為国内指揮系統の早期断絶という事態が回避され、集結が遅れた国防軍の残存戦力とケープタウン郊外に離脱した“海軍”艦隊のスムーズな合流がなされました。また、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、モザンビーク等周辺諸国による陸軍戦力派兵要請も同国政府から完了しており、状況次第では比較的早く本格的な反転攻勢に移れる可能性も出てきています」
214: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/07(金) 23:46:37.87 ID:PaOSTwH/0
爪;#'ー`)「おもっ…………!!?さ、流石に今のは聞き捨てならんぞ!!」
(ゝ○_○)「そうですか、しかし戦況説明がまだ終わってませんので無視します」
爪'ー`)「」
215: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2023/04/08(土) 23:11:12.41 ID:lm8eG5z/0
(ゝ○_○)「北米・中米戦線に関しては国務長官もすでにご存知と見受けますが、解説は必要ですか?」
爪;'ー`)「………レポート自体は読んだが、現場の人間の“所感”も聞きたい。一応解説を頼む」
(ゝ○_○)「畏まりました。
216: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/08(土) 23:13:57.43 ID:lm8eG5z/0
(;`-ι-´)「60隻を超える戦艦棲姫や装甲空母鬼………想像したくもないな」
(ゝ○_○)「そも中南米諸国の海上戦力自体決して潤沢でも高水準でもありませんし、こちらもキューバやメキシコとの複雑な外交情勢からアメリカ軍並びに“海軍”による艦娘の派遣もさしたる規模になっていませんでした。
そんな中でこの全面総攻勢です。当然耐えきれるはずもなく、第一次防衛ラインは接敵から10分少々で“消滅”。第2防衛ラインではなけなしの艦娘戦力を総動員しましたがこれも衆寡敵せずで風前の灯。
217: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/08(土) 23:16:36.92 ID:lm8eG5z/0
(;`・ι・´)「正直、元々知っている内容であっても再度聞いているだけで精神的消耗が激しい。それで、次は東欧・南ドイツ戦線辺りか?」
爪;'ー`)「そこは取り分け気疲れしそうだな……“ベルリン”の損害が大きすぎる上にその前は艦娘戦力がある程度潤沢だったからこそ“海軍”戦力も十分に配備できていない。正直、どんなに悪い報せを聞いても驚きは───」
(ゝ○_○)「ああ、ご希望でしたらお伝えしますがその区域はやや報告内容が他と異なります。経過ではなく“結果”報告ですね」
218: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/08(土) 23:33:40.76 ID:lm8eG5z/0
(;;`゚ι゚´)「どどどどどどど童貞ちゃうわ!?」
(ゝ○_○)「聞いてませんが。貴方妻も息子もいるでしょうよ」
爪;;゚д゚)「どどどどどどドゥカティ!?」
219: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/09(日) 00:00:52.08 ID:BYinKxXQ0
(ゝ○_○)「………さて、ここまでに報告してきた地域以外にも、大なり小なり深海棲艦との戦闘発生地域はあります。
ベーリング海、カムチャッカ半島沖、黒海、バミューダ海、バレンツ海、グリーンランド海……海と名の付く場所で戦闘となっていないのは北極海と南極海くらいのもので、南アフリカのように既に“陸戦”が始まっている場所も決して少なくはありません。
その中で南ドイツとインド洋─アラビア海の状況はハッキリ言ってしまえば“例外”であり、大半の戦場は人類・艦娘側にとって劣勢です」
220: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/09(日) 00:04:47.78 ID:BYinKxXQ0
.
221:名無しNIPPER[sage]
2023/04/09(日) 07:20:27.55 ID:kA9e0aJLo
お〜ドイツ方面の情報嬉しい ぬるっと勝ってて流石だ
222: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/09(日) 20:47:40.23 ID:MRR6D8+I0
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223: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/09(日) 20:48:37.07 ID:MRR6D8+I0
浦賀に黒船が姿を現し強引に徳川幕府を開国に至らせるまで、この島国にとって欧米とはまさに“外界”であった。技術、文明、思想、価値観、全てが未知であり、吸収しようにもぶつかり来るそれらの衝撃が強烈過ぎ、一つ入れる度にこの島国は大いに揺れた。
幾度となく揺れに揺れ、その繰り返しに耐えきれず起きた日本という家屋の大倒壊が明治維新である。
本来ならば向こう数十年はまともな建て直しが困難なほどの倒壊ぶりでありながら、この国はそれを“土台”だけ残して上層建造物のみを破壊するという奇妙なやり方で起こすことに成功した。その為に、武力を伴った国家規模の革命直後にありがちな致命的な混乱を殆ど経験することなく近代国家建設を成し得た。
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