39:名無しNIPPER[saga]
2022/04/09(土) 14:26:14.44 ID:MLTq+wt20
彼らは二人連れだってどこにいったのだろうか。まことに美しい自然を天使の上から眺めるのは、おそらく誰も経験したことがなかっただろうけれども、西の空に日が傾いて、そういう夕闇が街を覆い隠した時、褥聖の街はまた表情を変える。
つまりその街に光はないのだった。現代は少し外に出ればもう人口の光があって、それがオフィスの1窓1窓、街灯の1本1本と照らしており、大抵の街では暗いところを見つけるのに苦労するほどだが、今の街では人が死に絶えており、あちこちが崩れ去って、廃都そのもので、このありえない情景そのものが、彼らに象徴主義のよくできた絵画のような印象をもって受け取らせるのであった。
「ごめんなさい。この光景を美しいと思ってしまうの」
40:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 08:47:34.65 ID:ZA+dgqe50
山の朝は良い。
大気は清澄に凛冽で、肺一杯に空気を吸い込むと肺がよろこんで「アリガトウ!」と感謝すら述べる……気がするだけだが。
その要因に、排気されなくなった自動車ガスを含めるのは傲慢だろうか。
尋ねてみた。
41:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 09:00:43.94 ID:ZA+dgqe50
崇光なる宣告者「さて、殆ど文明崩壊の始末でどうやって南極に行くかという話だが」
蘭子「ええ」
崇光なる宣告者「ぼくらが空を飛べると言えどもさすがに遠いし道中は味気ないよね……」
42:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 09:12:37.69 ID:ZA+dgqe50
かくして二人は廣建イリナメラ庵に到達するのであった……崇光なる宣告者のVOB“ヴァンガードオーバーブースト”みたいな飛躍でも六時間はかかった辺地であった……
蘭子「こんな廃れたド田舎に世界最大の錬金庵があるんですか?」
懐疑的な視線をあちこち、節操なく飛ばしている。周囲は木と竹ばかりが鬱蒼と茂っている。時おり木枯らしが吹き抜けるとザワザと葉音がする。
43:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 09:13:40.32 ID:ZA+dgqe50
どうする!??!?!?!?!? >>44
44:名無しNIPPER[sage]
2022/04/10(日) 09:58:20.78 ID:ZfY6GpcY0
ボルメテウスホワイトドラゴンとブラスターブレードとブレイドラを召喚してなんとかしてもらう
45:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 11:04:23.16 ID:ZA+dgqe50
回想始め__
蘭子「ところで、守護天使としての権能を与えたとのことですけれども。なんなのでしょう」
崇高なる宣告者「それはな、異なる次元から霊獣を召喚し、差し向ける絶技よ」
46:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 11:24:24.11 ID:ZA+dgqe50
ボルメテウスホワイトドラゴン「フン。そんなことでお前は終わるのか。現代の聖人。どんなものかと見に来てみれば、拍子抜けも甚だしい」
ブラスターブレード「全クデアル」
ブレイドラ「チェゲプリイイィィィ(獣の声
47:名無しNIPPER[saga]
2022/04/10(日) 11:39:31.84 ID:ZA+dgqe50
黒き影は大いなる魔神ユダの手先であった。彼は同族の誰より暗殺がうまく、怪力で、そして光の力にも耐えうる驚異的な耐性で尊敬を一手に買っていた。
この任はユダ様直々に下された詔令である。それゆえに、失敗は許されざる大過だ。だから、万全の準備を期してやってきたのに……!
(なんなんだこれは……!)
48:名無しNIPPER[saga]
2022/04/11(月) 08:44:51.55 ID:nHO2SOop0
崇高なる宣告者は戻ってくると、ばつが悪そうにへどもどし、昼であるというのに失態を演じた旨を謝罪した。
蘭子「そんな、言いっこありませんって」
崇高なる宣告者「見たところ、力の使い方を見出したようだね……」
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