260:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:19:13.36 ID:XVB8s0iW0
選択を迫られたスパーダの思考は、
魔帝がまったく予期していなかった方向へと進んだ。
この状況に陥った際、彼が真っ先に抱いたのは
261:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:19:40.86 ID:XVB8s0iW0
ただ幸い、状況を精査してみると、
友人もエヴァもみな危険はなさそうだった。
やはり賢者・魔女当局からの嫌疑は免れないものの、
世界の目による精神解析によって
262:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:20:17.95 ID:XVB8s0iW0
しかし今や、そのような甘さは断たなければならなかった。
魔帝の「伝言」は甘えていたスパーダを叩き起こし、
とことん悪辣にして冷酷な現実を突きつけてきた。
263:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:20:44.44 ID:XVB8s0iW0
4 裏切りの愛
魔帝と戦い、人間界を守る。
それはスパーダにとっても至難だった。
264:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:21:14.92 ID:XVB8s0iW0
元より、賢者・魔女に共闘を申しこむつもりはなかった。
聞く耳を持たれないのは確実だった。
正体を明かした上での彼の言葉など、
265:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:21:44.99 ID:XVB8s0iW0
愛する人にそう受け取られてしまうなんて、
スパーダには耐え難いものがあった。
人の心を獲得し、本物の愛を知ったからこその苦痛だった。
266:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:22:11.36 ID:XVB8s0iW0
彼はいつものようにヴィグリッド中央に赴き、エヴァを訪ねた。
そして普段どおりの穏やかな口調で、
真実の全てを告げた。
267:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:22:38.42 ID:XVB8s0iW0
この途方もない話に、
壁際で聞いていたエヴァの護衛の魔女たちは当初
何かの冗談だとして誰も真に受けていなかった。
268:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:23:05.42 ID:XVB8s0iW0
しかしその行動は、
この悪魔が侵犯者スパーダであることを改めて証明したに過ぎなかった。
彼女たちは容易く制圧された。
命を奪われるどころか、
269:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:23:31.80 ID:XVB8s0iW0
しかしそこで思わぬことが起きた。
エヴァに呼び止められたのである。
それも彼女の立場上、
270:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:23:58.72 ID:XVB8s0iW0
その言葉には、発したエヴァ自身が誰よりも驚いていた。
よく考えず、ろくな意図もなく
衝動的に発してしまったからである。
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