ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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238:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:04:35.21 ID:XVB8s0iW0

ロキ捜索が完全に暗礁に乗り上げていたこともあって、
スパーダは人間研究により没頭していった。

入念に観察し、「検体」を採取し、実験を繰りかえして精査し、
以下略 AAS



239:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:05:01.38 ID:XVB8s0iW0

人間の思考と行動を模倣して直接体験する、
とくに調和や慈愛を味わうことになるなんて、
基本的に悪魔にとっては苦痛と屈辱しかなかったが、
スパーダは全く気にしなかった。
以下略 AAS



240:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:06:57.59 ID:XVB8s0iW0

そのように人間の要素を徐々に取り込むことで、
スパーダは他の悪魔には不可能な知見を獲得していくこととなった。
中でもとくに彼を興奮させたのは、もとい認識を改めることとなったのは、
先に人間界に抱いていた「散漫で濁った世界」という否定感だった。
以下略 AAS



241:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:07:28.85 ID:XVB8s0iW0

中でももっとも振り幅が大きかったのが「愛情」であった。

愛情には明確な境界などなく、
あらゆる衝動から転化し、またあらゆる衝動にも転化しえた。
以下略 AAS



242:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:08:06.57 ID:XVB8s0iW0

人間の不安定な感情や思念をも取りこむ、
これは自我の変質どころか悪魔の範疇をも外れかねないものであり、
まともな魔族ならば絶対にやらなかった。
しかしスパーダはやはり違った。
以下略 AAS



243:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:08:55.73 ID:XVB8s0iW0

自覚した時にはすでに遅かった。
人間のことを研究材料としては見られなくなっていた。
彼らに行ってきた研究は害悪であり、それを「非道」だと思うようになり、
それを行ってきた己に怒りをも抱いてしまう。
以下略 AAS



244:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:09:30.68 ID:XVB8s0iW0

その毒はもはや止めようがなく、
スパーダは次第に己の在り方をも見失いはじめた。

武力探求をもとめる生来の衝動と、
以下略 AAS



245:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:10:07.60 ID:XVB8s0iW0

そのようにスパーダは鈍い苛立ちと苦悩のなか、
ぼんやりと人間世界に浸る日々を過ごした。

そして、そのまま数百年経ったある時、魔帝から言伝が届いた。
以下略 AAS



246:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:10:34.55 ID:XVB8s0iW0

賢者と魔女が行っていた精神解析、
それは魔帝の手先が紛れこむのを防ぐためのものだったが、
スパーダにとっては今の個人的問題を解決しうる糸口でもあった。

以下略 AAS



247:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:11:11.71 ID:XVB8s0iW0

だが、そうはならなかった。
精神解析を問題なく通過してしまったために。

スパーダの精神深部を覗いた「世界の目」は、
以下略 AAS



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