216: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/19(日) 18:15:18.31 ID:wv2ppvvR0
まず、この1年Dクラスにおけるリーダー的存在について。
男子生徒では間違いなく、初日に自己紹介を提案するなど様々な場面でクラスを引っ張っていった一色颯くん。生活態度も真面目そのもので、このクラスだけでなく他のクラスの人、さらには部活動を通して上級生にも伝手が生まれているらしい。
女子生徒は幾つかの派閥に分かれていることもあり、一人に絞り込むことは難しいが、ある程度の勢力図は目に見えている。
宮野真依。水泳を通して仲良くなった彼女は気立が良く、クラスの女子のおよそ半数を率いるほどになった。聞いた話では一色くんと良い雰囲気だとか。
217: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/19(日) 18:15:53.07 ID:wv2ppvvR0
わたしが入学間もない頃に危惧した事態は回避されたと見ても良い。これで一安心して月初を迎えることができる。
そう、思っていたとき─────。
「Bクラスのヤツが退学になったってよ!」
218: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/19(日) 18:16:26.06 ID:wv2ppvvR0
先には一人の男子生徒が居た。
「チッ、もう馬鹿共が寄ってやがる。人の噂ってのはあっという間に広がるもんだな。なぁ、宇垣」
見覚えのある銀髪の男子生徒に続くように、体格の良い男子生徒が三名出てくる。その内の一人、おそらく宇垣くんは同調するように笑みを浮かべる。
219: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/19(日) 18:16:59.00 ID:wv2ppvvR0
そんなギャラリーを全く気に留めることなく、彼はもう一度乾いた笑い声を発する。
「そうか、興味があるか。なら─────」
彼は右手の人差し指を自らの足元へ向ける。
220: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/19(日) 18:17:34.36 ID:wv2ppvvR0
◇◇◇
生徒会室には一年BクラスとCクラスの担任の先生が顔を突き合わせていた。
錦山先輩は生徒会長の席に腰をかけ、話を聞いている。乙葉先輩や内山先輩も真剣な表情でその様子を見守っていた。
221:名無しNIPPER[sage]
2021/09/19(日) 19:58:14.12 ID:k24mEo9so
7
222:名無しNIPPER[sage]
2021/09/19(日) 20:01:41.33 ID:k24mEo9so
2-7です、すみません
223: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/19(日) 21:10:19.77 ID:wv2ppvvR0
【>>222
2-7.如月深雪】
入学して間もない一年生から退学者が出た。
そんな信じられないような出来事が起きた翌日、わたしは如月深雪先輩こと、ユキ先輩と会う約束をしていた。
224:名無しNIPPER[sage]
2021/09/19(日) 22:38:16.31 ID:QWW5gV0po
な
225: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/20(月) 12:00:27.47 ID:ClJgpcB/0
【>>224
1:ユキ先輩から一通の通知が届く。制服に着替えて、体操着とジャージを持ってこい、と。】
外行きの服に着替えようとしたところで、机の上に置いていた携帯がピコンと通知音を鳴らせる。
少し早いがユキ先輩だろうかと考えながら覗き込むと、制服に着替えて体操服とジャージを持って学校の正門前集合と書かれている一文を目にする。
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