12:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 20:11:46.48 ID:EXuD+ao20
「さて、何を飲みましょうか」
メニューを眺めていると、サヤさんは言います。
13:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 20:35:38.07 ID:1GeouWLW0
「どうぞ」
と持ってこられたメロンソーダは、シュワシュワと気泡がたつうえにレモンが飾りのようについており、
秋になり始めた今の季節にはぴったりともいえる、おいしそうな香りがしていました。
14:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 20:44:51.36 ID:Q6IIC7tQ0
「次はどこへいきましょうか」
あたりを眺めると、遊具が沢山あり、どれを遊べば良いのか逆に迷ってしまうようでした。
15:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 20:55:21.95 ID:SxsIz9o10
お城までの道のりは、長い長い上り坂となっていました。
坂道にはいくつもの休憩所のようなお店があり、私はサヤさんと共に、休んだり、歩いたり、そしてまた休んでは少しずつ近づいてくるお城に向かって、歩き続けていました。
「どうしてこんなに歩くようなつくりになっているんですかね」
16:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 21:16:38.09 ID:DRvgxdv80
「つきましたね…」
私はぐっと背を伸ばし、その横でサヤさんもぐったりしたように腰を曲げ、膝に手を当てていました。
17:名無しNIPPER
2021/09/03(金) 21:42:53.92 ID:7DsiAVC70
「どうしたんですか、サヤさん」
呼びかけると、サヤさんは泣きそうな顔で振り向いて言うのでした。
「ここ、お化け屋敷だそうです」
18:名無しNIPPER
2021/09/04(土) 06:10:05.15 ID:KeH5AdMi0
「お、おじゃましまーす」
律儀に挨拶をするサヤさんとともにお城のなかに入ると、中は意外にも明るく、お化け屋敷には似つかわしくないシャンデリアが城内を照らしていました。
19:名無しNIPPER
2021/09/04(土) 06:35:58.59 ID:KeH5AdMi0
サヤさんはふと言いました。
「うーん。お化け屋敷だと思って入ったのですが、なかなかおばけが出てきませんね」
20:名無しNIPPER
2021/09/04(土) 07:00:41.94 ID:KeH5AdMi0
扉を開けた先には…
扉を開けた先はある広場になっていて、シャンデリアが豪華になかを照らしており、鍾乳洞のようなかたちをした壁が光を反射して、中心にある大きな噴水をキラキラと輝かせていました。
噴水の上には、なぜか虹もかかっています。
21:名無しNIPPER
2021/09/04(土) 10:33:55.86 ID:/9CKO7P40
大きな噴水の前で、サヤさんは虹を眺めながらわぁとため息を漏らしていました。
「イレイナさん、この虹はどこから現れているのでしょう。ここには日差しもさしませんし、灯りでこのような虹になるでしょうか」
22:名無しNIPPER
2021/09/04(土) 10:47:37.72 ID:bYIXLMlq0
「やだなぁイレイナさん。急にそんな怖いこと言わないでください。あれ、でもたしかに妙ですねぇ…」
サヤさんはキラキラと輝き続ける噴水を見つめます。
35Res/36.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20