高垣楓「あなたがいない」
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62: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/18(金) 22:45:20.64 ID:QGubcxXe0

※ 今日はここまで ※

ではまた ノシ



63:名無しNIPPER[sage]
2020/09/19(土) 02:19:40.76 ID:gSlMKMxqo
おつ


64: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:23:50.82 ID:+7YhSCXJ0

投下します

↓ ↓ ↓


65: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:25:12.33 ID:+7YhSCXJ0

 気が付くと、私はベッドに寝かされていた。見たことのない天井、のわけがなく、ここは私の寝室だった。

「気が付きました?」

以下略 AAS



66: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:25:39.94 ID:+7YhSCXJ0

 少し朦朧とした頭で、清良ちゃんの言葉を反芻する。
 そうだ、ここで例えばちひろさんが救急車を呼んだとする。そうすれば私は、どこかの総合病院に担ぎ込まれることになる。マンション界隈は大騒ぎになるだろう。
 そして、それをマスコミがかぎつければ。
 トップ記事の、できあがり。
以下略 AAS



67: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:26:25.35 ID:+7YhSCXJ0

 午後。
 ちひろさんは私の看病に付いてくれていた。
 あまり食欲はないけれどこれではいけない、と彼女とブランチをともにする。誰かとこうしてプライベートに食事をするなんて、いつぶりだろう。
 いやいつぶりというほど久々というわけじゃない。仕事のお付き合いとか、仲間のアイドルたちに誘われたりとか、一緒に食事に行くことはよくあった。
以下略 AAS



68: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:27:18.40 ID:+7YhSCXJ0

「高垣楓さん、ですね?」
「はい」

 私は今、先生の前で診察を受けている。
以下略 AAS



69: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:28:05.53 ID:+7YhSCXJ0

 受付を済ませ、しばらく看護師さんから質問を受けた。
 曰く。最近眠れてますかとか、食事は摂れてますかとか、お仕事は忙しくないですかとか。
 心配事はありますか、とか。
 心配事? そう言われても、心当たりがない。
以下略 AAS



70: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:28:45.47 ID:+7YhSCXJ0

 そう、今月と来月の休診日が書いてある紙には、今日が休診日と記載されていた。なのに、私は診察を受けに来た。それがどうにも心に引っかかる。
 後でちひろさんに訊いてみよう。
 手近にある雑誌をめくりつつ、ちひろさんを待つ。
 紙コップと温かいほうじ茶も用意されていた。もちろん、セルフだけど。
以下略 AAS



71: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/19(土) 15:29:27.46 ID:+7YhSCXJ0

 Pさんを失った直後からしばらくのちひろさんは、それはもうひどく悲しみに暮れていた。
 事務所では気丈に振る舞っていたけれど、誰が見ても痛々しくて、とても見ていられなかった。
 その後、一週間ばかりお休みをいただいたことがある。
 私たちはひどく心配したけれど、それからの彼女は徐々に、本当に徐々にでしかなかったけれど、いつものちひろさんに戻りつつあるようだった。
以下略 AAS



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