36:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 22:59:44.59 ID:FP9CMTOT0
―教室―
こうなったらもう先生たちが打倒してくれるのを祈るしかない。
せめて言われた通りみんなの様子でも見に行こうと避難先として放送されていた大講義室へ私は向かった。
37:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 23:04:32.40 ID:FP9CMTOT0
「そんなに先生が怖いんだ。魔王ってのもたいしたことないのね」
絶望的な状況に足が震える。
だけどせめて他の子が逃げる時間くらいは稼がないと。気を引くために魔王を挑発しながら、指でジュリアに指示を出すと頷いてくれたのが見えた。
38:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/09(水) 23:08:36.55 ID:FP9CMTOT0
一次的な封印くらいできる? バカか。私は。
本気で魔王の敵意を向けられたらどうなるかということを私はわかっていなかった。
だめ! 動け! 恐れるな私!
39:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/09(水) 23:13:19.74 ID:FP9CMTOT0
「じゃじゃじゃじゃーん! 魔王を倒す翼ちゃんでーす」
バカ丸出しの登場。けれど問題はそこじゃない。
うそでしょ?
40:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 23:20:14.01 ID:FP9CMTOT0
当然だ。
さっきの翼の魔法は発動直後だけは確かに強大だった。
けれど結合が弱く撃ったそばから拡散している。元がどれだけ凄くても届くまでに威力は拡散しきっている。
41:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 23:24:44.64 ID:FP9CMTOT0
「さて、仕舞じゃ」
翼が意識を失うのを見てから魔王が手を開く。すると影の手は消え去り翼が地面に落ちていく。そしてそこへ追撃の魔弾が飛んでいく。
これから見える惨劇に私は目をそらしそうになる。
42:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 23:29:08.12 ID:FP9CMTOT0
「たった二人の寿命をわずかに伸ばすために屍を倍に増やしに来るとは傑作じゃ」
魔王が嘲る。その中で私は私に問いかける。
翼は予言に選ばれていたとしてもただの人間界出身の素人。それなのに魔王相手に立ち向かった。
43:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 23:33:16.28 ID:FP9CMTOT0
「【Welcome!!】 来い!」
無理やり身体を動かし杖を抜きながら叫ぶ。
唱えた呪文は呼び寄せ呪文。
44:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 23:37:31.35 ID:FP9CMTOT0
「ジュリア、麗花! 私とあいつを魔王城まで飛ばすから手伝って! 後は私一人でやる!」
魔王の防御魔法。それに阻まれながらも魔法を構成し始める。
「でも!」
45:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/09(水) 23:41:48.26 ID:FP9CMTOT0
「たかだか学生の魔力3人分で我を飛ばせるとでも?」
「私たちだけの力でやるなんて言ってないわよ」
結界が張られている学校の内部へ魔王が来られた。
46:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/10(木) 00:16:33.35 ID:EGkFzpej0
―魔王城―
薄暗い城の庭。そこに私と魔王は飛んできていた。
ホウキは特攻と転移の衝撃で折れている。ごめんね。でももう足は動く。ありがとう。
75Res/52.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20