羽川翼「それが……我が主人のお望みとあらば」阿良々木暦「決まりだな」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:19:25.52 ID:lUuaoiGOO
「おい、忍野。そんな言い方はないだろう」
「いや、あるね。僕はこの元・委員長ちゃんのような『害悪』は、もともと大嫌いなんだよ」
「害悪って……羽川をそんな風に言うなよ!」
「はっはー! 怒るのは筋違いだぜ? 君だって持て余していたじゃないか、この害悪をさ。この子はきっと吸血鬼になって悪に染まらずとも人間のまま持ち前の正しさを振りかざし、最低限の必要悪すら認めず調和を崩して、結果的に世界に仇なす敵になっていたと、僕はそう確信しているよ」
「黙れよ、忍野っ!」
以下略
AAS
19
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:26:25.25 ID:lUuaoiGOO
「ぐっ……くそっ……忍野のやつ……!」
「ああ、従僕……我が従僕よ。大丈夫じゃ。心臓を抜かれたくらいで吸血鬼は死なん。儂とて、そうじゃ。ああ、ようやく気づいた。どうやら儂も、あの小僧に心臓を抜かれとったらしい」
喘ぐ阿良々木くんを膝に乗せ、ハートアンダーブレードさんは悔しそうに備忘を歪ませて自らの不覚を告げた。彼女もまた、心臓を抜かれていたのだ。
以下略
AAS
20
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:30:43.11 ID:lUuaoiGOO
「復讐や仇討ちなどくだらん。そんなことよりも、うぬは自分の主人のために今するべきことがあるじゃろう。害悪ではないと証明せんか」
害悪ではない証明。自分の必要性を明示する。
「よいか、従僕の従僕よ。うぬは儂らの中で唯一血を送り出す心臓を持っておる。仮にも吸血鬼ならその意味くらい理解出来るじゃろう?」
以下略
AAS
21
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:35:58.70 ID:lUuaoiGOO
「ハッ「ハハッ「ハハハッ「ハハハハッ「ハハハハハハッ」ハァーッハハハハハッ!!!!」
私のはしたない申し出をハートアンダーブレードさんが嘲嗤う。うう。恥ずかしくてもう涙が出てきた。
「羽川、本気なのか……?」
以下略
AAS
22
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:39:05.08 ID:lUuaoiGOO
「どうする? コップに注げばいける?」
「いや、ここは直飲みでーー」
「これ、我が従僕よ。マナー違反じゃぞ」
グルメな吸血鬼の食事のマナーは厳しいのだ。
以下略
AAS
23
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:41:18.44 ID:lUuaoiGOO
「このまますれば飲める?」
「もっと擦り付けてくれなきゃ飲めないよ」
「もう……しょうがにゃいにぁ」
どうやら本当にこれが彼の裏の顔らしい。
以下略
AAS
24
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/08(火) 23:42:45.27 ID:lUuaoiGOO
ちょろろろろろろろろろろろろろろろろんっ!
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
止まらない。止められない。最期の一滴まで。
以下略
AAS
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