44: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:41:10.20 ID:fbURo3hcO
急に魔王がこっちにやってきて、首根っこを掴んだ。
「それが事実だと、誰が決めた??人が言えば、それが事実になるのか??ああっ???」
45: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:42:04.10 ID:fbURo3hcO
「か……は……」
息が、苦しい。小さい身体なのに、なんて力だろう……意識が、遠退き始める。
魔王は我に返ったのか、急に力を緩めた。
46: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:42:32.34 ID:fbURo3hcO
ああ、彼も私と同じなのか。
47: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:43:47.56 ID:fbURo3hcO
この少年……というよりこの男性のことを、私は全く知らない。一般的な、邪悪な魔族なのかもしれない。
ただ、嘘をついているわけでは全くなさそうだった。特に、自分が知らない真実を知りたいと願う心には曇りがない。
それぐらいは、目を見れば分かる。それに、邪気を孕んだマナは彼からは感じ取れなかった。
48: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:44:22.44 ID:fbURo3hcO
「……分かった。でも、一つ聞かせて。サンタヴィラに行って、もし真実が分かったら……その時、私はどうなるの?
……そしてあなたはどうするつもりなの」
「前者については、ちゃんと報酬付きで解放してやる。金は唸るほどあるから、全てが終わったらそれなりに不自由のない日々が送れるはずだ。
後者については……分からない。どうするのか、自分でも分からない」
49: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:44:59.80 ID:fbURo3hcO
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「じゃあ、行くぞ」
魔王はフードをすっぽりと被った。私はというと、魔法使い御用達の黒いローブ姿だ。「いつも慣れている服装の方がいいだろう」ということらしい。
50: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:45:41.83 ID:fbURo3hcO
オルランドゥの街を出ようとした、その時だ。
……ゾクン
51: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:46:28.17 ID:fbURo3hcO
「そこの魔法使い、止まれ」
ビクッと、私は金縛りのように固まった。
「な、何ですか一体」
52: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:47:11.20 ID:fbURo3hcO
「『遺物』が一つ『スレイヤー』。この剣の錆にしてやるよ」
53: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:47:49.32 ID:fbURo3hcO
第2話はここまで。
後程エリックのキャラ設定を投下します。
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