50: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/10(月) 09:45:41.83 ID:fbURo3hcO
オルランドゥの街を出ようとした、その時だ。
……ゾクン
向こうに、強い魔力を感じる。魔王も足を止めた。
「……いるな」
「待ち伏せ!?まさか、あれも私を……」
「恐らくはな。多分、街の各出口に人員を配置している。かなり組織だった動きだ。ただ……あそこにいるのは1人だけだな、そこは救いだ」
「どうして1人だけなの」
「そもそもの人員が少ないのだろうさ。あとは単純に……あそこにいる奴は強い。昨日の間抜けとは、明らかに違う。1人でも十分、ということだろう」
「どうするの?」
魔王は一瞬黙った。
「やり過ごせればいいがな。だが、望み薄だ。一応、フードで顔は隠しておけ」
少し進むと、ハッキリと待ち伏せする人物の姿が見えた。木に寄りかかり、街灯の明かりが男を照らしている。
軽装だが、目は鋭く隙がない。私でも、彼が訓練を受けた人間だとすぐに分かった。
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