【ミリマスSS】かつて守るべきものだった者
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27: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:09:30.42 ID:BHjCA0Mo0

そう、俺が待っていたのは、かつて765プロシアターで姉さんたちのプロデューサーをしていた人、通称プロデューサーさんだ。姉はもうシアターを卒業して、765プロに直接出入りしているらしい。その頃から、俺もプロデューサーさんには会ってない。

プロデューサーさんは、久しぶりに自分を訪ねてきた生徒を迎える先生のような笑顔で俺に話しかけてきた。

以下略 AAS



28: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:10:56.86 ID:BHjCA0Mo0

唐突な俺のお願いに、プロデューサーさんは驚いたようだった。無理もない、段階も踏まずにいきなり話を切り出したから。プロデューサーさんはまだ言葉を飲み込めていない様子で、俺に尋ねる。

「えっと、陸君がアイドルになりたいの?」

以下略 AAS



29: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:12:52.70 ID:BHjCA0Mo0

「で、どうでしょう?」

俺がそう促すと、プロデューサーさんは考えるそぶりもなく答えた。

以下略 AAS



30: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:15:12.21 ID:BHjCA0Mo0

プロデューサーさんの表情から柔らかさが消える。俺が今まで見たことのない、真面目な仕事の顔になって話を始めた。

「我々はね、スターを育て上げることが大事だけど、もっと大事なことがあるんだ。それは、スターの才能を持つ子をスカウトすること。」

以下略 AAS



31: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:17:00.79 ID:BHjCA0Mo0

そう言うと、プロデューサーさんは柔和な表情に戻った。理由を聴きたいというのは本当の真剣な話で、でも俺が話しやすいように、一旦仕事モードをオフにしたんだと思う。はぁ...これは話さないわけにはいかないみたいだ。

「姉はずっと俺と母さんを守ってくれました。多分、いろんなものを犠牲にしたと思うんです。だけど、俺はそれを知らなくて、甘えてました。」

以下略 AAS



32: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:18:32.55 ID:BHjCA0Mo0

そんな俺の話を静かに全部聞いてくれた後、今度はプロデューサーさんが話を始めた。

「昔さ、俺は野球部のキャプテンになったことがあったんだよね。」

以下略 AAS



33: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:20:09.79 ID:BHjCA0Mo0

そこまで話して、プロデューサーさんは改めて俺にアイコンタクトを送り、一息つく。なんとなくその意図を理解する。どうやらこれから本題に入るらしい。

「君は志保みたいに『強くなりたい』と言った。確かに北沢志保は男性だけじゃなくて、女性にも憧れられるような本当に芯のある強い人だ。」

以下略 AAS



34: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:20:58.78 ID:BHjCA0Mo0

頭をぐちゃぐちゃにこんがらがらせていると、プロデューサーさんは腕時計を一瞥し、荷物を整理し始めた。

「悪い、そろそろ時間だから行くね。アイドルの話は一旦保留。志保に許可が取れたら、改めて相談しにきて。」

以下略 AAS



35: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:23:38.92 ID:BHjCA0Mo0


「隅子さん、最近来なくなったけど喧嘩でもした?」

マスターが心から心配そうに俺に尋ねる。いや、だからなんで俺と隅子さんがめちゃくちゃ親しい前提で話してくるのこの人?転勤とか引っ越しとかあったのかもしれないじゃん?まぁ、その前提は間違ってるのに、導かれた結論は正しいので、何も言わないことにするけど。
以下略 AAS



36: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:25:11.17 ID:BHjCA0Mo0

「すみませーん。」

入り口からお客さんの呼ぶ声がしたので、助かったと言わんばかりに早足でそちらに向かう。女性1名のお客様ですね、かしこまりました。

以下略 AAS



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