33: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:20:09.79 ID:BHjCA0Mo0
そこまで話して、プロデューサーさんは改めて俺にアイコンタクトを送り、一息つく。なんとなくその意図を理解する。どうやらこれから本題に入るらしい。
「君は志保みたいに『強くなりたい』と言った。確かに北沢志保は男性だけじゃなくて、女性にも憧れられるような本当に芯のある強い人だ。」
「でも、志保は最初からそれを持っていたのだろうか?」
プロデューサーさんからの問いかけは、意外なものだった。俺はずっと姉さんはすごい人で、強い人だったのだと思ってた。そうじゃないとしたら?姉さんも何かがきっかけで、今の姉さんになったのかもしれない。
「わかりません...。プロデューサーさんは、どう思いますか?」
俺の問いかけに、プロデューサーさんは首を横に振った。
「それは俺が言うことじゃないな。答えるべき人に答えてもらってくれ。」
答えるべき人、それが誰かは考えるまでもなかった。でも、きっとそれをすんなり聞けるのなら、こんなにぐちゃぐちゃに拗れることなんてなかっただろう...。
66Res/58.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20