32: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:18:32.55 ID:BHjCA0Mo0
そんな俺の話を静かに全部聞いてくれた後、今度はプロデューサーさんが話を始めた。
「昔さ、俺は野球部のキャプテンになったことがあったんだよね。」
俺の話と全然変わって、始まったのはプロデューサーさんの昔話。意図は後から分かると思うので、余計なことは言わずに聞いておくことにする。
「キャプテンに指名される前まで俺は自己中でさ、とにかく自分が上手くなることしか考えてなかったんだよ。だから驚いた、チームの中では1番まとめ役に遠い人間だったから。」
昔と今のプロデューサーさんは、全く違う人間みたいだ。あんな個性豊かなアイドルたちをまとめてる人が、昔そんな自己中な人だったなんて。人間、変われるものなのかもしれない。
「最初は戸惑ってたけど、やっぱ嬉しかったんだ。だから、それに相応しい人間になろうとした。1番早くグラウンドに出て準備したり、最後までグラウンド整備したりな。」
「そうやって行動を変えていくうちに気がついたんだよ。あぁ、自分のことだけ考えて練習するよりも、みんなのために頑張る方が楽しいなって。俺、こっちの方が好きだって。」
「もしかしたら今こういう仕事やってるのも、そういう経験があったからかもしれないな。」
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