98:松坂英治[saga]
2020/02/16(日) 18:49:17.40 ID:GuuOmPrB0
「言った筈よね?二度と会いたくないって」
挑発とも取れる言葉に対してほむらは、
「今回の獲物はわたしが狩る。あなた達は手を引いて」
「そうもいかないわ。美樹さんとキュゥべえを迎えに行かないと」
「その二人の安全は保証するわ」
99:松坂英治[saga]
2020/02/19(水) 00:28:59.76 ID:S6X6A1SI0
巴マミと鹿目まどかは使い魔達を物陰に隠れる等してやり過ごしていた。キュゥべえの忠告通りあまり大きな魔力を使わず、卵を刺激しないよう進んでいった。先へと進み扉を開け、毒々しい薬のビン?のようなものの中を進んでいく道中、まどかが話を切り出した。
「あの......マミさん?」
「なあに?」
マミはまどかの手を引きながらもしっかりと応える。
「願い事......わたしなりに色々考えてみたんですけど......」
100:松坂英治[saga]
2020/02/19(水) 00:42:10.22 ID:S6X6A1SI0
まどかの夢を聞いたマミ。彼女の夢を聞いてマミはどんな思いを抱いているのか。
「憧れる程のものじゃないわよ。わたし、無理してカッコつけてるだけで、怖くても辛くても誰にも相談出来ないし、一人ぼっちで泣いてばかり......良いものじゃないわよ、魔法少女なんて」
「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」
「っ、そうね、そうなんだよね......」
マミはまどかの方へ振り返り手を握る。マミの手は力強く、しかしまるで小さな迷子の子供のような弱々しさもあった。振り返ったマミの目尻には涙も浮かべてあった。
101:松坂英治[saga]
2020/02/19(水) 00:43:01.06 ID:S6X6A1SI0
「でもさあ、折角なんだし願い事は何か考えておきなさい」
「折角、ですかね?」
「やっぱり、契約は契約なんだから、ものはついでと思っておこうよ。億万長者とか素敵な彼氏とか。何だって良いじゃない!」
「いや、その、」
「じゃあこうしましょう?この魔女をやっつけるまでに願い事が決まらなかったら、その時は、キュゥべえにご馳走とケーキを頼みましょう?」
102:松坂英治[saga]
2020/02/19(水) 01:11:55.47 ID:S6X6A1SI0
扉を開け放ち、抜けた先は暗く、しかし今のマミにとってはこれからの希望の道となるように一瞬だけ明るく感じた。
「お待たせ」
「間に合った......」
美樹さやかはどうやらドーナツ型のオブジェに隠れていたらしく、無事なようだった。
「気をつけて!出てくるよ!!」
103:松坂英治[saga]
2020/02/19(水) 01:38:44.43 ID:S6X6A1SI0
時は少し遡り。
(クソ!!このままじゃ何の関係もないあの子らが魔女に殺される。あの黄色いメルヘン少女はどこ行っている?!)
早急にあの病院の場所を割り出し現場へと急行するアレイスター。とは言っても箒は使っていなかった。というより使えない。箒を使えばその分悪目立ちするし何よりも箒はネット喫茶では邪魔だという理由から別の場所に隠してあるのだ。それも結構遠くに置いてきた。普段は使わないだろうと思ってやったことが裏目に出た。今から取りに行っても遅くなるだけである。なので今は一分一秒でも早く着けるように全力ダッシュする他ないのである。ただそれもネット喫茶から病院までかなり遠いので間に合うかどうか。
ネット喫茶から出てきて大体一時間後、日も傾き始め、街をオレンジ色に染めている時、ようやっと病院に着いた。
病院の敷地内に入ろうとすると、魔女の結界の入り口にいる少女を見つけた。
104:名無しNIPPER[sage]
2020/02/21(金) 02:59:49.26 ID:gUFffqlf0
いいぞ!いいぞ!いいぞ!
105:松坂英治[sage]
2020/02/21(金) 07:49:18.88 ID:k8NjExsI0
テスト終わったので今日から投下再開します。
あんまり進まないけどね。
数学全く解けなくてクソワロタンゴwwwww
106:松坂英治[saga]
2020/02/21(金) 07:49:53.46 ID:k8NjExsI0
魔女の結界の中はどれもグロテスクなものだった。そんな目が痛くなるような風景の中をアレイスターは何の躊躇もなく進んでいく。
(しかしまさか一般人であるあのピンクと青が巻き込まれるとはね、監視を続けていて良かったよクソッタレ)
と一人心の中でごちるアレイスター。しかしまだ入り口付近とはいえ魔女の結界の中なのにいまだに魔女の気配やその手下が見当たらない。何かの罠か?とも思ったが攻撃を仕掛けてこない様子からどうやら今回の魔女は相当マヌケらしい。
しばらく進むと何やら先の方から声が聞こえてきた。物陰に隠れじっと目を凝らして見ると、
(あれは......?)
107:松坂英治[saga]
2020/02/22(土) 13:43:58.10 ID:+o1k+bpn0
突然の銀の少女の登場により一瞬頭の中が困惑する暁美ほむら。だが今はそれどころではないのだ。何故この少女がここに?という疑問もある。しかし今は一刻を争う事態なのだ。
「あなた、早くここから逃げて!ここは興味本位で来る場所じゃない!あなたが魔女を退ける力を持っていても、魔法少女でもないあなたはすぐに殺される......だから早くここから逃げて!!」
情けなかった。自分に今出来ることがこの警告をこの少女に飛ばすことしか出来ないということに対して自分自身に怒りを向けていた。しかし歯痒い気持ちを抱えながらも銀の少女にこの先へ行くなと伝える。一体どんな力か知らないが、いくら魔女を退ける力を持っていてもあのお菓子の魔女は今までとは比べ物にならない程強いのだ。例え自分の持っている装備で武装したところで目の前の少女は簡単に捻り潰されてしまうだろう。しかし一方の銀の少女はというと、
「ナニをしているのかねと尋ねたのだがね。そんな身体中縛りあげて、SMプレイのオナニーにでも興じているのかね?では私も混ぜてくれないかね?私も興味があってね、どちらかといえば被虐的な快楽を味わいたいのだが」
......赤の他人を本気で殴りたいと思ったのは生まれて初めてだ。こっちはすぐに逃げるよう警告を飛ばしているというのに。目の前の少女は気楽そうに、いやいっそこの空間をギャグ時空に塗り潰そうとしているのではないかという程銀の少女は飄々としていた。しかも自分でも分かる露骨な下ネタを呼吸をするかのようにぶっ込んできやがった。
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