101:松坂英治[saga]
2020/02/19(水) 00:43:01.06 ID:S6X6A1SI0
「でもさあ、折角なんだし願い事は何か考えておきなさい」
「折角、ですかね?」
「やっぱり、契約は契約なんだから、ものはついでと思っておこうよ。億万長者とか素敵な彼氏とか。何だって良いじゃない!」
「いや、その、」
「じゃあこうしましょう?この魔女をやっつけるまでに願い事が決まらなかったら、その時は、キュゥべえにご馳走とケーキを頼みましょう?」
「け、ケーキ!?」
「そう、最高に大きくて贅沢なお祝いのケーキ!それでみんなでパーティーするの。わたしと鹿目さんの、魔法少女コンビ結成記念よ」
「わたし、ケーキで魔法少女に!?」
「嫌なら自分で考える」
「ええ......」
『マミ!』
さて、そろそろ茶番は終了の時間となった。
『グリーフシードが動き始めた。孵化が始まる、急いで!!』
「オッケー、分かったわ。今日という今日は即行で片付けるわよ!!」
左手を前へかざし、ソウルジェムを光らせる。そして瞬く間に魔法少女へと変身するマミ。
魔法少女へと変身したマミは魔法のリボンでまどかを守りつつ空中に複数のマスケット銃を展開させた。そして自身の胸元からもマスケット銃を取り出し、使い魔へと狙いを定める。ズガンッ!!という発砲音と共に襲いかかる使い魔が吹き飛ばされていく。地面に突き刺したマスケット銃を蹴りあげ手元へ収めて使い魔へと発砲する。それを常人では考えられない速度でこなしていくマミ。さらに銃を展開させ、使い魔達を蹴散らしていく。
(体が軽い)
マミは思っていた。
(こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて)
もう一人ぼっちで闘わずに済むのだと、一人で抱える必要なんてないのだと。
(もう何も恐くない)
だからもう恐怖することも辛い思いをすることもない。なぜなら、
(わたし、一人ぼっちじゃないもの!!)
144Res/130.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20