3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:41:43.00 ID:tYd/KiKIO
それから1週間ほどが経過して。
「見たまえ、キョン」
「どうした、佐々木」
「ついにマフラーが完成したんだ」
4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:44:07.19 ID:tYd/KiKIO
「佐々木」
「なんだい、キョン」
放課後、俺と佐々木は一緒に下校した。
シベリアから吹き荒れる風が冷たかった。
5:名無しNIPPER[sage]
2020/01/11(土) 21:48:06.52 ID:nn6YrDVS0
フハッ
ぶりゅりゅりゅりゅ
6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:51:07.95 ID:tYd/KiKIO
「キミをどうにかする権利をくれるのかい?」
視線を斜め左下の地面に固定した俺の頬に、佐々木はおもむろに手を伸ばして、ひんやりとした指先で優しく撫でてきた。ゾクゾクする。
佐々木は今、どんな顔をしているのだろう。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:52:53.01 ID:tYd/KiKIO
「キョン……何か話してよ」
その後、マフラーを共有し、手を繋いで黙々と歩いているとそんな注文が入った。参ったな。
しかし、俺も男だ。よし、あの話題にしよう。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:54:07.91 ID:tYd/KiKIO
「大丈夫だ。佐々木、俺に任せろ」
佐々木が珍しく女らしさを発揮して編み物をしてくれたのだ。俺も男らしさを見せなくては。
そんな使命感に駆られて俺は佐々木を導いた。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:57:16.67 ID:tYd/KiKIO
「キョン……僕ね、今すごくお腹が痛いんだ」
「ああ、わかっている」
佐々木の気持ちは痛いほどにわかる。
俺も過去に生牡蠣にやられた経験があった。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 21:59:12.24 ID:tYd/KiKIO
「出すぞ」
「もう出してるじゃないか!?」
言われてみれば確かに。ここは仕切り直そう。
11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 22:02:08.36 ID:tYd/KiKIO
「これが、佐々木の尻……」
「うう、あんまり見ないでくれ」
佐々木の尻は小さかった。
けれど決して貧相なわけではなく。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/11(土) 22:04:05.97 ID:tYd/KiKIO
「キョン、キミは女の子の扱いがなってない」
そんなことを言われてもどうしようもない。
なにせこちとら女性経験に乏しいもんでね。
そう開き直っていると、佐々木は低い声で。
25Res/16.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20