281: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:19:22.63 ID:ZRhpxi3E0
P「たまたま、見つけた1000ピースのパズルがこれだっただけだ。深い意味はない」
紗代子「本当ですか?」
P「……」
282: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:20:30.49 ID:ZRhpxi3E0
P「俺は今まで紗代子に、990の事を教えてきた。そして紗代子がそれを覚えるたびにピースをひとつずつ嵌めてきた」
紗代子「えっ!?」
P「自分じゃ気づいてないだろうが、紗代子は既にそれだけのものを身につけてるんだぞ」
283: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:21:20.16 ID:ZRhpxi3E0
P「心配しなくても、これらは全部、俺の私物だ」
琴葉「なるほど。それなら……い、いいえ! よくありませんよ!!」
制止する琴葉を横目に、プロデューサーはハンマーを振り下ろし続ける。
284: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:22:34.73 ID:ZRhpxi3E0
冷静に考えると、不思議な気もする。
ずっと外国にいると思っていた、自室から受け取ったり送ったりしていたメールは、実際にはここでやりとりされていたのだ。
紗代子の振り下ろしたハンマーに、ディスプレイが砕ける。
百合子「な、なんだか少し、もったいない気もしますね」
285: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:23:28.11 ID:ZRhpxi3E0
紗代子の単独ライブの日が来た。
会場前からファンが大挙して押し寄せ、物販の売れ行きも好調だ。
そこへ神妙な顔の、このみがやって来る。
286: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:24:30.11 ID:ZRhpxi3E0
志保「今日は、客席でみんなと応援をします」
P「ありがとう北沢さん。よろしくな」
287: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:25:47.60 ID:ZRhpxi3E0
P「AISの創業者にして社長、そして現役プロモーターのコーエン……ロジャー・コーエンだ」
志保「ロジャー・コーエン……」
P「コーエンには借りがある。いや、以前はなんで俺の担当アイドルを、コーエンが引き抜いて掻っ攫っていったのかがわからなかった。だが、今ならわかる」
288: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:26:51.97 ID:ZRhpxi3E0
P「彼と話し合えばいい」
志保「っ……それは……ひ、人に頼ったりするのは……得意じゃありません」
P「頼るんじゃない」
289: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:27:51.95 ID:ZRhpxi3E0
東京都文化会館大ホールは満席となった。
その満座のステージで、迷いも不安もふっきった彼女は、2時間の間歌い、踊った。
彼女の歌声は、どの曲も観客の心を揺さぶった。
観客も歌声に応えるように熱狂した。
290: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 17:29:59.46 ID:ZRhpxi3E0
P「これは、先日の礼だ」
2人だけになるとプロデューサーはそう言い、綺麗にラッピングされた包みを紗代子に渡す。
紗代子「礼?」
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