北条加蓮「藍子と」高森藍子「灰を被っていた女の子のお話」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:41:51.45 ID:SmxjqBVS0
「退院して、アイドルになった加蓮ちゃんを見て、多くの人がびっくりした。医者も、看護師も」
「だって、加蓮ちゃんがアイドルに憧れてることすら、知らない人の方が多かったから」
「何も持っていないような、敵対心以外の感情を見せることのなかった女の子が」
「いつの間にか、こんなに煌めいていて……情熱的に歌っている、って」
以下略
AAS
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:42:21.53 ID:SmxjqBVS0
藍子「加蓮ちゃん。正直に言っちゃいましょ?」
加蓮「分かってるわよっ。あ、あのね? 怒らないで聞いてほしいんだけど……」
加蓮「さっきも言ったけど、今回の話、まだ受けるか決めてない……っていうか、断ろうって思ってた」
以下略
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:42:52.30 ID:SmxjqBVS0
加蓮「……私、子供達にプレゼントを配ってあげて……あなた達も、喜んだの?」
「ええ。それからは……みんな、今まで以上に一生懸命になるようになった」
「接し方の難しい患者や、入院している子供達にも、積極的に話すようになった」
「加蓮ちゃんには負けないぞー! なんて、燃えていた人もいたわね」
以下略
AAS
32
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:43:22.17 ID:SmxjqBVS0
「それで、そう。話は戻るけど……あの子ね。私達が変わっていくにつれて、あの子も。話してくれることが増えてきたの」
「窓から外を見たお話。綺麗なお花を見に行きたいお話」
「それから、あれが欲しい、これが欲しい、って言うことも増えてきて――」
「くす。違う意味で大変になっちゃったかもね。ワガママを言う子供が増えちゃってねぇ」
以下略
AAS
33
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:44:21.49 ID:SmxjqBVS0
加蓮「あはは……。何言ってんの……。私はただ、私がやりたいことをやっただけだから……」
加蓮「それに、アンタ達のことなんて知らないわよっ。子供達に、希望はあるんだよって教えたくて、笑顔になってほしかっただけで――」
加蓮「……私がしたことで、大人達のやり方が変わって、それで子供も笑顔になったって言うなら」
以下略
AAS
34
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:44:52.64 ID:SmxjqBVS0
藍子「あっ、こら、加蓮ちゃんっ。どうしてそこで意地を張るんですか!」
加蓮「藍子は知らないんだよ、コイツらの性格の悪さを! 知ったらお礼どころか顔を見るのも嫌になるくらいだから! ……うんっ。さっきの質問の返事! やっぱり、嫌いなものは嫌い!」
藍子「少なくともこの看護師さんはそんなことないって私でも分かりますっ。それに、いつまできらいきらいって言い続けてるんですか〜っ」
以下略
AAS
35
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:45:21.40 ID:SmxjqBVS0
藍子「ほら、加蓮ちゃんっ。じゃあ……今は他のみなさんには言えなくても、この方にだけはお礼を言いましょ?」
藍子「加蓮ちゃんが心配していた子どもたちを、看てくれている方なんですよ? 子どもたちが笑顔になれるように、頑張っている方なんですからっ」
「そ、そこまで言われる程じゃないけど……」
以下略
AAS
36
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:45:51.86 ID:SmxjqBVS0
加蓮「……」
「……」
藍子「……?」
以下略
AAS
37
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:46:22.26 ID:SmxjqBVS0
加蓮「私、あなたの……アンタ達の顔ばっかり見てた、んだと思う」
加蓮「気持ち悪い作り笑いを浮かべてる顔とか、嘘をついてるって分かるように頬を窪ませてるところとか。顔だけで判断してたから、大人共の目なんて見たことなかった」
加蓮「それだけ見て、コイツら自分のことしか考えてないんだ、私のことなんてちゃんと見てないんだ……って、勝手に判断してたのかも……」
以下略
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38
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:46:52.01 ID:SmxjqBVS0
加蓮「…………っ、明後日!」
加蓮「明後日――クリスマスは、大人じゃなくて子供に会いに行って、子供達の為にプレゼントを配るんだからね? 大人とか、どーでもいいし!」
加蓮「そのついでに、もし時間があったら……ちょっとくらいなら、話してあげてもいいけど。本当にそれだけなんだからね?」
以下略
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39
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/24(火) 17:47:23.65 ID:SmxjqBVS0
藍子「あのっ、看護師さん。どうして加蓮ちゃんに、プレゼントを配ってほしいって依頼をされたんですか?」
藍子「加蓮ちゃん、この依頼を受けるかどうかって悩んでいた時に、ずっと考えていたんですよ」
藍子「アイドルの、って書いていなかったら、また前みたいに夜にこっそりと……と、計画もしてましたっ」
以下略
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