33:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:20:58.22 ID:zmX2O7Gg0
恵美「ありがとう。……ん? イグナスくんの母方のお祖父さん、うちの国の出身なんだね」
海美「そうみたい。列車事故よりも前に病気で亡くなられたみたいだけど」
恵美「待って。この事故のとき彼が乗ってた車両、損傷が一番激しかったところじゃないか。ここで無傷で生き延びたなんて、普通じゃありえない」
34:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:21:33.83 ID:zmX2O7Gg0
――さらに数日後
美也「イグナスさん、手のケガの調子はいかがですか?」
35:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:22:01.37 ID:zmX2O7Gg0
美也「もうすぐ日が沈みます。月もうっすら見えてきましたね〜」
環「ターニャ、ほんとにだいじょうぶなのかな。あっ耳が」ピョコン
育「だいじょうぶだよ。ぼくを信じて」
36:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:22:27.20 ID:zmX2O7Gg0
育「……ターニャ」
環「ガゥゥ……」
育「ターニャ、ぼくがわかる?」
37:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:22:55.43 ID:zmX2O7Gg0
環「ガゥゥ〜♪」トコトコ
育「わっ、ダメだよ。ぼくからはなれないと練習にならないじゃないか」
環「ワフワフ♪」ペロペロ
38:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:23:29.28 ID:zmX2O7Gg0
――数日後
キンコーン
39:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:24:02.69 ID:zmX2O7Gg0
育「すごいなぁ。おめでとう! ……って、本当はもっと早く伝えられたはずだったんだけど、こんなに遅くなってごめん」
桃子「あら、そう……」
育「もしかして、わざわざ会いに来てくれたの? うれしいな。まさかここでマーガレットに会えるなんて思ってなかったよ」
40:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:24:31.01 ID:zmX2O7Gg0
桃子「あなたの左手の甲に、花の刻印があるでしょう? それが何を意味するか、その答えがこれよ」スッ
育「!! マーガレット、その左手は――」
桃子「ええ。これが私とテレーザの契約の証。蝶の刻印よ」
41:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:24:59.18 ID:zmX2O7Gg0
環「それじゃああなたは、イグナスのことを連れて行くつもりなの?」
桃子「そうよ。さっさとそいつをこっちに渡しなさい」
環「やだよ! イグナスはターニャの王子様だぞ! 誰にもわたさないんだからね!」ギュッ
42:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:25:43.69 ID:zmX2O7Gg0
朋花「私はただイグナスさんの魂の輝きに興味があっただけです。でも生憎声をかけてきたのはあなただったので、あなたと仮の契約を結びイグナスさんとの繋がりを確保することにしたというわけです」
朋花「その仮の契約によって私があなたに托したのは、イグナスさんのエナジーを奪い取る呪いの施術だけですからね」
桃子「仮の契約……それじゃあ、私の仕事が最近さっぱり上手くいかないのは――」
43:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:26:14.39 ID:zmX2O7Gg0
朋花「さて……行ってしまわれましたね」
美也「ええ。ですがまだあなたがいます」
環「イグナスの魂をねらってるんだよね? そうはさせないぞ!」
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