【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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249:名無しNIPPER[sage]
2019/08/23(金) 19:46:49.28 ID:itry+d1+o
もう泣きそう


250: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2019/08/31(土) 23:07:24.96 ID:zSc+xtMY0

「驚いたわ。自力で思い出すなんて想像もしてなかったから」
「知ってたんですか?」
「ええ、私は楓ちゃんに関することは全部知ってるもの」

以下略 AAS



251: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:09:06.97 ID:zSc+xtMY0

 やはり。理由だけ聞いておきたい。

「……何故?」
「住む世界が違うのよ。あなたはもう、樒ちゃんのことも知ってるんでしょう?」
以下略 AAS



252: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:09:53.48 ID:zSc+xtMY0

 住む世界が違う。確かにその通りだろう。
 高垣楓は、きっと余人の誰にも到達しえないずっと高みにいる。

 穢されず侵されず、而して触れられず、理解されることもなく。
以下略 AAS



253: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:17:47.53 ID:zSc+xtMY0

「野良犬に餌をあげるのとはわけが違うの。これ以上深入りすれば、あなたは間違いなく戻れなくなる。楓ちゃんの為を思うなら、あの子が悲しむようなことはやめなさい」

 喉元に刃を突きつけられているにも等しい。
 ここは既に「大晦日の大通り」ではない。柊さんが端から端まで掌握する一種の異界だ。
以下略 AAS



254: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:18:49.29 ID:zSc+xtMY0

 柊さんは、しばらく黙っていた。
 ほんの数秒ほどだろう。けれど主観的には気の遠くなるような沈黙を経て、彼女はグラスのワインを飲み干した。

「決意は、固いのね?」
以下略 AAS



255: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:20:29.41 ID:zSc+xtMY0


 途端に生ぬるい風が吹いた。冬には似つかわしくない、花の香りを含んだ風が。
 風は一気に強くなり、数秒もしないうちに目も開けていられないほどとなって渦を巻く。

以下略 AAS



256: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:25:24.01 ID:zSc+xtMY0


『正しい道を見つけてごらんなさい』


以下略 AAS



257: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:27:21.67 ID:zSc+xtMY0

 最低限の条件だけを通達し、柊さんの声が遠ざかる。
 俺の意思を尊重した上での、これが最後の譲歩なのだろう。

 忽然と現れ、常人にはまるでわからない「法則」を示し、指先一つで超常へ叩き込む。
以下略 AAS



258: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/08/31(土) 23:28:51.44 ID:zSc+xtMY0
 

 ――あんたが選んだアイドルだろうが!

 ――最後まで責任持つってくらいのことが、どうして言えないんだ!!
以下略 AAS



259: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2019/08/31(土) 23:33:37.47 ID:zSc+xtMY0
一旦切ります。すみません、リアルでバタバタしていて更新が遅れました。
次で冬終わります。
アニバーサリーまでに完結できるかな……(白目)


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