119:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:06:05.09 ID:YWfCY9A20
雲の日でも太陽が好きだった
どんなに陰ってても 温もりは優しく
120:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:07:05.17 ID:YWfCY9A20
香澄ちゃんの字があった。有咲ちゃんの字があった。りみちゃんの字があった。たえちゃんの字があった。きっと顔を寄せ合って、フレーズごとに分担してみんなで書いたんだろう。そのシーンがありありと目に浮かぶ。
『これが沙綾ちゃんへの歌!』って、香澄ちゃんがみんなに詩を見せる。
121:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:07:37.22 ID:YWfCY9A20
『さぁ、沙綾ちゃんの番!』
『最後は沙綾に任せるわ』
122:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:08:27.55 ID:YWfCY9A20
私はずっとずっと逃げ続けていた。この世界からも、もしも入れ替わったらなんていう非常識な現実からも目を背けていた。夢を見ているみたいに、都合のいい部分だけをかすめ取ろうとしていた。
心に引っかかる得体のしれないもの。出所不明の寂しさとか、奇妙な安心とか、母親の背中に投げた「ごめんなさい」とか。
123:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:09:09.70 ID:YWfCY9A20
沙綾は嗚咽を噛み殺して、滲む視界に歌の続きを映す。そこには香澄からのメッセージが一言あった。
――沙綾ちゃんが元気になってくれますように。
124:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:09:51.36 ID:YWfCY9A20
「サーヤ」
柔らかな声で呼びかけられた。机から視線を外して顔を上げると、優しい笑顔を浮かべたカスミがハンカチを差し出してくれていた。その表情が沙綾の中で香澄と重なって、さらに顔がくしゃりとする。
125:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:10:42.28 ID:YWfCY9A20
8
今まで本当にごめんね。私、サイテーだ。あなたの居場所を奪おうとしてた。
126:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:11:31.83 ID:YWfCY9A20
うん……ありがと。
正直に言うとない……ね。そういえば、入れ替わった前日って何してた? 私は有咲ちゃんの蔵で練習して、それからポピパのみんなと遊んでたけど。
127:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:12:21.29 ID:YWfCY9A20
9
晩秋の夜空は空気が澄み、晴れ渡っていた。
128:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:13:13.58 ID:YWfCY9A20
『ねぇ、沙綾ちゃん!』
ふと、声をかけられた。閉じていた瞼を開く。すると、目の前には香澄がいた。
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