516:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:42:12.38 ID:7Hi8D/RJ0
相変わらず無言で不快感を表す児子炉だが今度は荒々しく服を引かれたせいかその表情は今にも源氏を吹き飛ばさんとするほどの圧を帯びていた。
だがそれに当てられても尚源氏怯むことなし。
彼女の服に引き裂きかねないほどの力を手に込めたままドスのきいた声色で児子炉に言って聞かせる。
517:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:43:27.29 ID:7Hi8D/RJ0
再び軋む木造に腰掛けて一先ず感情の起伏を落ち着かせた源氏は思い出すように呟いた。
源氏「『いつの世も最後に人が求めるものは食に休に色』……か、くだらねェ」
518:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:44:22.73 ID:7Hi8D/RJ0
源氏「オイ児子炉ィ」
重々しい呼びかけに児子炉改めて源氏の方へと向き直る。
彼は彼女に薄気味悪い笑みを見せるとその上がった口角のまま交渉を持ちかけた。
519:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:45:58.46 ID:7Hi8D/RJ0
………………………
そして源氏らがたどり着いて三日後、ついにその時は来た。
己に近づいてくるを鋭い覇気を敏感に察知し道場にもたれてい源氏は直ぐに身構えた。
520:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:47:04.62 ID:7Hi8D/RJ0
彼女らが紺之介の後方でやり取りをする中、源氏は腰の児子炉に手をかけてほくそ笑む。
源氏「じゃ、始めるか」
521:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:48:49.97 ID:7Hi8D/RJ0
紺之介「そんなことが可能なのか?」
予想外の展開に息を飲む一行。
誰も彼もが疑心渦巻くその中で愛栗子は己の考察を述べた。
522:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:51:06.22 ID:7Hi8D/RJ0
源氏「ハッ、やっぱ最後の最後まで後ろのは飾りか? まァいい。俺もコイツの仕事を引き受けた身だ。意地でもそいつらごとぶった斬らせてもらうぜ」
愛栗子「案ずるな荒くれの。紺の命がいよいよとなれば嫌でもわらわが相手をしてやろう。泣きわめいてもしらぬがの」
源氏「ハハッ、そいつぁ楽しみだ」
523:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:52:13.33 ID:7Hi8D/RJ0
源氏「葉助流武飛威剣術免許皆伝! 光源氏ィ゛!」
紺之介「都流護衛剣術当主。 剣豪、梅雨離紺之介」
乱怒攻流「相変わらず剣豪ってよく分かんないけどやっちゃえこんのすけぇぇ!!!!」
524:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:53:00.75 ID:7Hi8D/RJ0
石床を駆り風を切り砂利を蹴り彼らは衝突す。
ぶつかり合う鋼、間には魂と魂の火花が散る。初撃から激戦であったが先に押し勝ったのはやはり源氏。鬼神のごとき重撃は児子炉の怨恨を乗せてか更にその威力を増している。
紺之介「くっ……」
525:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:54:05.07 ID:7Hi8D/RJ0
乱怒攻流「ちょっ、もう押されてるじゃないあいつ」
口元に縦笛をあてがう乱怒攻流を愛栗子が止めた。
愛栗子「まあそう焦るでない。勝負はこれからじゃ」
602Res/308.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20