男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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414:名無しNIPPER[saga]
2019/10/01(火) 17:44:01.16 ID:htj7Q5Kz0

堪らず仰向けで地に伏した紺之介を見下ろす源氏。あいも変わらず肩に峰を当てるその仕草は何とも緊張感の感じられない退屈そうな様子であった。

源氏「護衛剣術とやらはどこへやったんだ? お前のさっきの一撃……俺には怒りに任せて突っ込んでるように見えたぜ」

以下略 AAS



415:名無しNIPPER[saga]
2019/10/01(火) 17:45:25.54 ID:htj7Q5Kz0

紺之介「ま、待て!」

源氏「うるせーな……興が冷めちまったんだよ。頭冷やしたら葉助流武飛威剣術道場に来い……まだやってるかしらねーけど。オイ行くぞ児子炉」

以下略 AAS



416:名無しNIPPER[saga]
2019/10/01(火) 17:47:21.29 ID:htj7Q5Kz0
源氏の後ろ姿が誰の目にも映らなくなったとき、まるで気が抜けたかのように山林の雲が大粒の雨を流し始めた。

身体を起こした紺之介は無念漂う柄二つを拾い上げ、空に遠吠えを上げた。


以下略 AAS



417:名無しNIPPER[saga]
2019/10/01(火) 17:48:08.19 ID:htj7Q5Kz0
続く


418: ◆hs5MwVGbLE[saga]
2020/02/09(日) 23:30:17.55 ID:0qU1zNu20





以下略 AAS



419:名無しNIPPER
2020/02/09(日) 23:33:11.53 ID:0qU1zNu20
時遡ることおおよそ百年。

愛栗子「ねーんねーん……ころぉりーや……」

場所はかつて露離魂幕府が拠点とした場所、露離魂城の一室。
以下略 AAS



420:名無しNIPPER
2020/02/09(日) 23:34:06.53 ID:0qU1zNu20

奥にて座椅子に佇む者、妾というよりは花魁で、花魁というよりは姫君に近し。
そこに咲く一輪の華、愛栗子は赤子へと子守唄吹き込みて一息ついた。

愛栗子「ふぅ、ようやっと眠ってくれたの」
以下略 AAS



421:名無しNIPPER
2020/02/09(日) 23:34:48.26 ID:0qU1zNu20
そんな芸術の華を崩したのは襖を叩く音。
穏やかに漂う微睡みに割り込んだそれに愛栗子は不機嫌こもった声で応答した。

愛栗子「……なんじゃ」

以下略 AAS



422:名無しNIPPER
2020/02/09(日) 23:35:30.82 ID:0qU1zNu20
女中「失礼します。至高翌様のお守りを……」

愛栗子「ばかもの。坊ならもう寝付いたわ……それに何度も言っておるようにわらわは愛しき我が子にお守りなぞ必要とせぬ。必要となったならばこちらから頼むまでじゃ。散れ」

女中「ですが……」
以下略 AAS



423:名無しNIPPER
2020/02/09(日) 23:36:15.30 ID:0qU1zNu20
愛栗子から見て閉じられた襖の向こう側、彼女らの姿こそもう目に映りはしないが会話は薄い壁を通していまだ愛栗子の耳を触っていた。

「そのお客人というのは」

「例の東山道の妖術使いだ。魂を別の器に移すことで半永久的なものとする妖術とやらに将軍様は興味をお持ちになったようだ」
以下略 AAS



424:名無しNIPPER
2020/02/09(日) 23:37:59.13 ID:0qU1zNu20

そこで遣いの者の声量は格段に落ちたが彼女らの会話に少しばかり興味を抱いた愛栗子は赤子を寝床におろすと足早に襖へと聞き耳を立てた。

彼女もまた『不老不死』というものに若干の憧れを抱いていたのである。それもそのはずでこの頃既に自らの『美』が異様で異彩であると自覚していた愛栗子は老いていく未来に憂いのようなものを感じていたのである。

以下略 AAS



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