男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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347:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:03:51.52 ID:jJ6/ECAP0
須小丸「俺は……見ての通り金も地位も、妻子すら持てねぇ落ちこぼれの農民だが……あいつがうちに来てからは毎日がそれなりに幸せだったんだ。あいつが包丁をまな板に当てる音で目を覚まして、うめぇ味噌汁飲んで……それで、それで……」

須小丸堪らず男泣きを見せる。
普段は無頓着な紺之介も流石に心中重く察したのか彼の話にじっと耳を傾けた。
刃踏が崩れ落ちる彼の肩を抱き背をさすり、それについて行くように奴が彼の頭を撫でた。
以下略 AAS



348:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:04:44.76 ID:jJ6/ECAP0
紺之介「すまん。実のところ幼刀 児子炉 -ごすろり- については俺自身詳しくなくてな。あの幼刀は『どういうわけか他の幼刀を憎く思っている』ということしか知らない。ここに来た理由もあんたから児子炉が俎板を襲った際、どのようなことを口にしていたか詳しく聞こうと思ったからだ」

須小丸「児子炉……? もしかして俎板を殺した幼刀の名前か」

紺之介「ああ。だが児子炉の所有者である源氏がどのような理由で幼刀を探しているのかは知っている」
以下略 AAS



349:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:05:28.89 ID:jJ6/ECAP0
紺之介「源氏という男は……ひたすら強者を求める狂人たる剣客だ。故に人知を超えた力を秘めたる幼刀と戦うことでその欲望を満たそうとしている」

須小丸「そんな身勝手な理由で俎板を……! あいつは戦を望むようなやつじゃなかったのに」

紺之介の口から聞いた源氏の人格があまりにも悪鬼羅刹をなぞっており須小丸は深く落胆喪心した。
以下略 AAS



350:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:06:25.99 ID:jJ6/ECAP0
再び額を畳に落とし涙でそこを湿らせる須小丸。
一方でもはや情報収集どころではなくなった紺之介は若干困惑気味ではあったものの、とりあえずの同情を重ね最後は刃踏に彼を一任した。

紺之介「フミ、須小丸を少し頼んでいいか」

以下略 AAS



351:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:07:45.85 ID:jJ6/ECAP0
紺之介(さてどうしたものか……)

二度目の茶居戸抜けて以降彼らは急ぎ足前へ前への旅路であった。というのも当然といえばそれで何しろここへ訪れたところで新たな幼刀を収集できるというわけではないからである。
欲しいのはあくまで有力な情報、児子炉の明確な強さ、詳細な幼刀破壊の動機等……それが集まればいざ最後の収集へ。

以下略 AAS



352:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:08:56.87 ID:jJ6/ECAP0
しかしながら貴重な情報源の男があれでは手詰まりというもの。
余裕のなかった筈の彼らにはからずも時間が生まれた。

となれば紺之介彼の人求めるはただ一つ。

以下略 AAS



353:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:09:43.74 ID:jJ6/ECAP0
奴「う゛ー!」

紺之介「お、っと。はぁこれだから山里は」

乱怒攻流「いやその都では流行みたいな言い方やめなさいよっ」
以下略 AAS



354:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:10:31.50 ID:jJ6/ECAP0
紺之介「……何処か休めそうな場所はあったか」

乱怒攻流「あ〜……まあ、茶屋くらいなら?」

紺之介「何故刀鍛冶がいなくて茶屋がある! っ〜……まあいい、行くぞ」
以下略 AAS



355:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:11:19.56 ID:jJ6/ECAP0
………………………

「くず餅です。ではごゆっくり」

乱怒攻流「黒蜜とかないわけ?」
以下略 AAS



356:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:11:50.85 ID:jJ6/ECAP0

紺之介(フミは上手くやっているか? そのまま児子炉のことについても聞いてくれれば楽なんだが)

紺之介は刃踏に対して絶大な信頼を置いていた。理由は言わずもがなの唯一無二の完敗にあり。
彼はあの慈愛に呑まれ安らがぬ相手は獣くらいではないかとすら考えていた。
以下略 AAS



357:名無しNIPPER[saga]
2019/08/02(金) 19:12:35.36 ID:jJ6/ECAP0
奴「う゛〜」

袖口が下に引かれたので顔合わせてみればそこにあったのは眉を下げしべそかきの奴。彼女の手は内股にあり。

紺之介「あぁ」
以下略 AAS



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